検査について:男性

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男性の精液検査について紹介します。

精液検査の内容

さまざまな検査を実施して、精子の状態を総合的に判断します。通常の精液検査のほか、高度な精液検査(DNA断片化指数検査、精液中酸化還元電位測定など)も行っています。

基本精液検査

採取した精液から精液の量や精子の数、運動性や形態を調べ、基準値と比較します。
※基準値については、下記をご参照ください。

CEROS(セロス)

専用の機械を用いて精子の動きを解析し、運動能力をより詳しく調べます。
※正常な解析には、ある程度の精子濃度(約1ml中100万個以上)が必要となります。

クルーガーテスト

精子を染色し、精子頭部、頚部、尾部の形態を観察し、正常形態の割合を算出します。

生存性試験

精子を染色し、生存している精子の割合を算出します。

尿中検査

精液量が極端に少ない、または精子が射出されていない場合、精液採取後すぐに採尿していただき、尿中に精子の有無を測定します。

高度精子精液機能検査

精液中の酸化還元状態の測定(ORP:Oxidation-Reduction Potential)、精子遺伝子の断片化状況(DFI:DNA Fragment Index)の測定などを行い、従来の方法では検出できなかった精子の状態異常を発見することが出来ます。
 

検査結果について

WHO(世界保健機関)の基準値と比較します。これらの数値を下回ると自然妊娠の可能性は低いとされます。
 
WHO(世界保健機関)の基準値

WHO(世界保健機関)の基準値との比較

 

OAT症候群(oligoasthenoteratozoospermia syndrome)

精子の数が少ない、精子の運動率が低い、正常形態の精子が少ない。これらを総称して「OAT症候群」といいます。
精液検査の結果で1つの項目の数値だけが低いケースよりも、精子濃度・精子運動率・正常形態精子率のすべてが低いことが多く、ほとんどのケースがOAT症候群といえます。
 
乏精子症・精子無力症・奇形精子症のうち、原因不明の「特発性造精機能障害」は、男性不妊全体の4分の3に及びます。これらは、精子をつくる機能(造精機能)に何らかのトラブルがあって、元気で正常な形の精子がつくられにくい状態だと考えられます。その結果、精液所見が悪くなっているといえます。
 
OAT症候群は特定の遺伝子の欠損や染色体の変化が原因のことがあります。OAT症候群が疑われる場合、事前に遺伝カウンセリング外来を受診していただいたうえで、採血を行い、AZF遺伝子検査、染色体検査(G-Band)をお勧めすることがあります。
※自費検査となりますのでご注意ください。
 
治療については、こちらをご覧ください

精液検査の流れ

ご予約の上、受診日にご来院ください。
 
精液検査イメージ
① 受付にて、採精容器と伝票をお受け取りください。
② 採精室にて採精してください。必要事項(禁欲日数、採精時間等)をご記入ください。
③ 採精したら、培養室の小窓に提出してください。(培養室にて検査を行います)
④ 医師より結果の説明をします。必要に応じて、再検査の必要性や治療方法について、ご説明します。
 
精液検査を受けられた方には、後日(2週間後以降に)精子の解析結果をDVDと冊子でお渡しします。(精液検査のタイプによって結果のみのお渡しになることもあります。)
※保険適用検査の場合、結果を冊子の形式ではお渡ししません。また、精子がいないなど、結果によっては検査自体が行えず、冊子の形式ではお渡しできない場合があります。
 
初診時には、精液検査以外の検査も行います。
詳しくは、こちらをご覧ください
 
   
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