血液・腫瘍
主に、佐藤(雄)・福島(常勤)、萩澤・奥谷(非常勤)が診療を担当しています。当科は栃木県における小児血液・腫瘍疾患の基幹診療施設です。日本小児血液・がん学会の小児血液・がん専門医研修施設として認定されています。栃木県全域から、多くの患者さんをご紹介いただいております(表1、図1)。
表1.2008年~2013年度小児血液腫瘍・がん新患患者
急性リンパ性白血病 | 41 |
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急性骨髄性白血病 | 9 |
悪性リンパ腫 | 8 |
慢性骨髄性白血病 | 1 |
ランゲルハンス組織球症 | 9 |
血球貪食症候群 | 5 |
骨髄異形成症候群 | 4 |
骨髄増殖性疾患 | 6 |
神経芽腫群 | 4 |
腎悪性腫瘍 | 3 |
肝臓腫瘍(肝芽腫) | 2 |
胚細胞腫瘍 | 4 |
脳腫瘍 | 2 |
その他の腫瘍 | 3 |
合計 | 101 |
図1. 2008年~2013年度小児血液腫瘍・がん 新患患者居住地一覧
主な対象疾患
主な対象疾患は鉄欠乏性貧血、再生不良性貧血、骨髄異形性症候群、血小板減少性紫斑病、血友病、白血病、悪性リンパ腫などの小児血液疾患と神経芽腫、ウィルムス腫瘍、ユーイング肉腫といった小児悪性腫瘍性疾患です。小児科のほかに、小児外科、放射線科など多くの診療科と協力して診療しています。
小児血液・腫瘍疾患はいずれも稀な疾患です。多くの疾患で国内の多施設共同研究に積極的に参加しています(表2)。
表2.臨床研究に参加可能疾患
食道閉鎖 | 急性リンパ性白血病 |
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急性骨髄性白血病 | 慢性骨髄性白血病 |
若年性骨髄単球性白血病 | 悪性リンパ腫 |
ランゲルハンス細胞組織球症 | 神経芽腫 |
ウィルムス腫瘍 | 小児肝臓腫瘍 |
横紋筋肉腫 |
注:患者さんの状態により参加できないことがあります
とちぎ子ども医療センターでの入院治療
小児血液・腫瘍疾患は、半年から1年以上の入院期間が必要になる場合があります。学童期のお子さんで長期入院が予想される場合は、子ども医療センター内のとちぎ養護学校ひばり分校室に通学しながら治療を受けていただいております。
子ども医療センター内に2床の無菌室を有していて、難治性の患者さんには積極的に造血幹細胞移植(骨髄移植、末梢血幹細胞移植、臍帯血移植)を実施しています(表3、図2)。
表3.2001年1月~2014年4月に造血細胞移植を受けた患児の疾患
疾患 | 症例数 |
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急性リンパ性白血病 | 29 |
急性骨髄性白血病 | 17 |
若年性骨髄単球性白血病 | 5 |
再生不良性貧血 | 7 |
神経芽腫 | 12 |
ユーイング肉腫 | 3 |
先天性免疫不全症 | 3 |
非ホジキンリンパ腫 | 4 |
慢性活動性EBV感染症 | 2 |
横紋筋肉腫 | 1 |
家族性血球貪食症候群 | 1 |
髄芽腫 | 1 |
図2.2000年1月より2014年4月に造血細胞移植を受けた患児の居住地
2000年1月より2014年4月における獨協医科大学とちぎ子ども医療センターの造血細胞移植
- 83例90回実施
- 男女比 48:39 (1.23)
- 移植年齢 8か月~15歳8か月