私は本学の5期生として入学し、2017年4月1日より獨協医科大学医学部小児科学講座の教授として栃木県内外の小児科診療の向上に努めています。
本学は栃木県のほぼ中央に位置し、県内全域から多くの小児の患者さんが紹介されてきます。小児科教室員と一緒に、子どもたちの未来を守るために誠心誠意をもって、診療を行っています。小児科は、小児救急や周産期医療を含め、守備範囲がとても広いため、子どものあらゆる疾患を診ることのできるgeneral physicianを目指します。同時に専門性subspecialtyのある専門医を育てることも高度医療を行う上で重要です。獨協医大小児科には、子どものあらゆる疾患に対して分野別に専門的に治療できるエキスパートがおり、教室員全員で協力して子どもを総合的に診療しています。
研究と医療は一体であり、研究は大学病院において高度な先進医療を行う上の基盤であると考えています。従って、教室の研究活動を活性化し、国際的に評価される研究活動を常に目指しています。さらに、小児医学の発展に少しでも寄与できるような研究を指導しています。
学生および卒後医学教育は、診療、研究と並ぶ3本柱の一つとして、教育機関である大学医学部の重要な責務と考えています。特に医学生には、医師としての将来の重積を自覚してもらうとともに、いかに小児科医が魅力ある仕事であるか情熱をもって指導しています。
当科の運営方針は、小児科学教室全員で力を合わせて栃木県を中心とした皆様に最高の医療を提供することであります。そのために当教室に与えられた一番の使命は、県の小児医療をさらに良くするために、大学病院小児科として一人でも多くの信頼される小児科医を育成することであると考えています。また、医療現場において、医師同士はもちろんのこと、全ての医療従事者との円滑なコミュニケーション、協調性は最も大切です。上記を踏まえて、「和気満堂」の精神で本邦屈指の小児科教室になるべく一丸となって邁進してゆく所存です。
皆様、今後ともなお一層、相変わらずのご指導、ご支援のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。