獨協医科大学 小児科学

専門別紹介

新生児(NICU)

病棟(NICU)

総合周産期母子医療センターの新生児部門として、栃木県内の病院のみでなく、茨城県・群馬県・埼玉県の病院からの紹介例も受け入れています。

年間入院数は300例 前後で、うち院外出生の新生児搬送入院が約100例、母体搬送・母体紹介を中心とした院内出生が約200例です。

極低出生体重児の入院数は近年減少傾向で40〜50名、うち超低出生体重児は20〜25名です。

⦁ 在胎週数別の入院数および生存数

2014年
生存/入院
2015年
生存/入院
2016年
生存/入院
2017年
生存/入院
2018年
生存/入院
2019年
生存/入院
2020年
生存/入院
2021年
生存/入院
2022年
生存/入院
在胎22週 0/0 0/1 0/2 2/2 0/1 1/2 3/4 1/2 2/2
23週 1/2 5/6 1/1 5/5 3/5 0/4 3/3 3/3 2/2
24週 4/7 7/7 0/0 9/11 4/5 4/4 2/2 5/5 0/0
25週 6/7 7/7 3/3 3/3 3/4 1/1 4/6 1/1 5/6
26週 8/8 8/8 5/6 1/1 3/5 3/3 2/2 3/4 4/4
27週 7/8 3/3 4/4 6/6 3/4 5/6 8/8 7/7 4/4
28週 8/8 6/7 7/7 12/12 2/2 5/5 3/6 1/1 1/1
29週 10/10 4/4 3/3 8/8 4/4 3/4 5/5 6/6 8/8

人工呼吸管理(nasal CPAPを除く)は、毎年70~80名に施行し、遷延性肺高血圧に対するNO吸入療法、低酸素虚血性脳症に対する脳低温療法も行っています。

小児外科・脳外科症例に対しても小児科のメンバーが呼吸循環管理に大きく関わり、外科医とのチーム医療を実践して成果を上げています。

⦁ 出生時体重1000g未満の児の入院数および生存数

出生時体重 2014年
生存/入院
2015年
生存/入院
2016年
生存/入院
2017年
生存/入院
2018年
生存/入院
2019年
生存/入院
2020年
生存/入院
2021年
生存/入院
2022年
生存/入院
400g未満 0/1 1/1 0/0 2/3 0/2 0/1 1/1 2/2 0/0
400〜499g 2/3 2/3 0/2 2/3 3/4 0/2 2/3 4/4 1/1
500〜599g 4/4 10/12 1/1 7/7 3/6 2/2 5/5 4/4 3/3
600〜699g 3/5 6/6 3/3 8/8 6/6 6/8 4/5 1/2 0/0
700〜799g 4/4 7/7 1/2 6/7 3/4 2/2 5/6 2/3 6/6
800〜899g 8/9 5/5 6/6 7/7 1/1 2/4 2/3 2/2 4/5
900〜999g 7/7 5/5 3/4 5/5 2/3 5/5 3/3 1/1 3/3
合計 28/33 36/39 14/18 37/40 18/26 17/24 22/26 16/18 17/18
生存率 85% 93% 78% 93% 69% 71% 85% 85% 94%

人工呼吸管理

人工呼吸管理(nasal CPAPを除く)は、年間70~80名に施行しています。 高頻度振動換気(HFO)は30~50例、nasal CPAPは50~60例です。

特殊治療

  • 遷延性肺高血圧に対するNO吸入療法
  • 低酸素虚血性脳症に対する脳低温療法
  • 肺血流増加先天性心疾患に対する低酸素換気療法

新生児外科疾患

2016〜2020年にNICUに入院した管理した症例数(主要疾患のみ)

疾患 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年
小児外科 食道閉鎖 1 2 3 2
十二指腸閉鎖・狭窄 2 2 1 1
肥厚性幽門狭窄 3 1
腸回転異常 1 1 2 2
小腸軸捻転(腸回転異常なし) 1 1
小腸閉鎖・狭窄 4 1 2 2
Hirschsprung病 1 4 3 1
下行結腸狭窄 1
胎便病 1
鎖肛 5 3 4 3
腸重積 1 1
消化管穿孔 2 3 2 4
臍帯ヘルニア・腹壁破裂 3
横隔膜ヘルニア 1 2 1
胆道閉鎖症 1
鼠径ヘルニア 3 1 2 1
リンパ管腫・血管腫 1 1 1
肝被膜下出血 1
脳神経外科 脊髄髄膜瘤(脳瘤を含む) 1 4 1 3
水頭症(先天性、後天性) 1 1 1 1
尾骨形成異常 1
心臓外科 動脈管開存症 6 9 9 11 8

外科症例に対しても小児科のメンバーが呼吸循環管理に大きく関わり、外科医とのチーム医療を実践して成果を上げています。

先天異常・遺伝性疾患への対応

各種先天異常・遺伝性疾患への対応は極めて重要な診療内容となっており、当院NICUにおきましても、先天異常を有する赤ちゃんの診療は大きな柱の一つです。

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胎児エコー異常にて他院から紹介となった症例に対して適宜胎児MR検査を併用し、放射線科医の協力を得て出生前診断を行っています。そのうえで、産科医と新生児医・外科医で分娩方法、出生後の管理などについてカンファレンスを行っています。

出生後はNICUで管理し、新生児医と産科医が一緒になってご両親への対応に当たります。また、小児科医とNICU看護婦との間で適宜カンファレンスを行って病児およびご両親への対応を検討しています。

外来フォローアップ

NICU担当医師のうち4、5名がフォローアップ外来を行っており、1週間のフォローアップ外来受診児数は80名以上にも及んでいます。極低出生体重児については小児科専属の臨床心理士により、3歳時に新版K式発達検査、就学前にWISC検査を行って発達の評価をしています。

毎年9月~翌年3月にはRSウィルス感染予防のためのパリビズマブ投与も行っております。

外来担当(2021年10月現在)

午前 鈴村 渡部(功) 鈴村
午後 鈴村、坪井(弥)
栗林、渡部(功)