本文へスキップ

透視検査について

 X線撮影だけではわかりにくい臓器の位置や形態、機能、病変の有無などを評価したい場合に、造影剤を用いてX線透視下で観察、および撮影を行います。
 バリウムなどを用いた胃や大腸といった消化管を造影する検査や、血管(又は目的部位に直接)から造影剤を注入し検査部位の情報を得る検査です。バリウムと発泡剤を飲んで検査をする上部消化管、おしりからバリウムと空気入れて検査をする下部消化管、点滴で造影剤を注入し腎臓や膀胱などを観察する泌尿器科系。関節やくも膜下腔という所に造影剤を注入し脊髄の状態を見る整形外科系など様々な検査があります。


当院にはSIEMENS社1台、Canon社1台、島津1台、計3台の透視造影装置を完備しています。


食道・胃・大腸造影検査画像

     
食道造影画像 胃造影画像
  
大腸造影画像

 食道、胃の検査では、バリウムなどの造影剤を飲んでもらい、食道、胃の形態や狭窄、胃内粘膜の状態や十二指腸といった上部消化管の診断を行います。バリウムが通過する様子を透視で見ながら、食道の変形や狭窄等を観察します。また、胃の形態・辺縁の様子や胃壁の伸展具合から、がん、潰瘍、ポリープなどの病変の有無を検査します。

     

泌尿器検査造影画像

排泄性腎盂造影画像 排尿時膀胱尿道造影画像
     

 造影剤を腕から注射し、時間を追って腹部をX線撮影する検査を排泄性腎盂造影検査(IP)といい、腎臓の機能や尿管、膀胱の病変や形態を調べるときに行います。 膀胱造影検査は膀胱内にカテーテルという細い管を挿入し造影剤を直接注入します。その状態をX線撮影することにより、尿失禁や小児の膀胱尿管逆流症といった疾患の検査に行われます。また、外傷後の膀胱の状態をが画像で把握したい時にも施行されます。

     

造影検査画像(その他)

内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査 内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査
ミエロ検査画像
     

 内視鏡検査は膵臓や胆嚢、胆管を診断するために内視鏡を用いて行います。内視鏡を使って胆汁と膵液の出口であるファーター乳頭部に細い管(カテーテル)を入れ、造影剤を注入し、胆管像と膵管像をレントゲン撮影するERCPなどの検査があります。検査だけではなく、疾患によっては治療を行う場合もあります。
 ミエロ検査は、神経の束が通っている脊髄腔に造影剤を注射し、その造影剤の流れ方を透視・撮影する検査です。例えばヘルニアではその部分が狭くなるため、透視・撮影を見ると造影剤が見えます。ミエログラフィでは主に、脊髄腔の走行、形態から脊髄(もしくは神経の末端である馬尾神経)の圧迫病変の有無について評価を行います。