CT装置の大きな輪の中に身体を入れて、X線とコンピューターを使い、体の色々な断面を画像にする検査です。 レントゲン写真と違い、身体の内部の構造などが詳しくわかり様々な病巣を発見することができます。また、診断をわかりやすくする造影剤という薬剤を使用する検査としない検査があります。 造影剤を使用すると身体の様々な部位の臓器や血管の状態、心臓の動きを観察することが出来ます。さらに画像処理を行うことによって立体画像を作成することが可能です。
当院にはSIEMENS社2台、Canon社2台、GE社1台、計5台のCT装置を完備しています。
頭部CT画像でわかることは脳内の病気の診断、外傷による頭蓋骨の骨折、脳腫瘍の大きさや場所、種類、良性や悪性、脳出血、脳梗塞、くも膜下出血などの場所や傷害範囲がわかります。 また、くも膜下出血の原因となる動脈瘤を発見することもできます。造影剤を血管内に投与することで、 脳の腫瘍や血管の様子がわかりやすくなります。 さらに、当院に導入されている320列マルチスライスCTにより全脳の3D表示に加え4D表示や脳血流解析が可能であり、病変部がより一層わかる撮影ができます。
脳内CT画像 | 頭部3D |
胸部CT画像でわかることは、肺や気管、気管支、縦隔などにある病変を撮影します。特に、肺がんの診断には、欠かせない検査となっています。 肺がん、肺炎、肺結核、肺気腫、気管支拡張症などがわかります。画像の濃度など条件を変えることによって、肺野条件と縦隔条件の2種類の画像で診断をします。
胸部肺野条件 | 胸部肺野条件 |
肺3D | バーチャル気管支鏡 |
心臓は主に3本の冠動脈という血管があり、それらの血管の狭窄の有無などの状態を観察します。造影剤を使用して撮影しコンピューターにより3D画像を作成し様々な角度から心臓を観察することができます。 また、心臓の動いている様子を観察できる4D画像の作成も行えます。
心臓4DCT画像 | 冠動脈3DCT画像 |
左心室動画表示 | 冠動脈解析 |
腹部CT画像でわかることは、肝臓や胆嚢、膵臓など単純X線撮影や内視鏡・超音波で観察しにくい臓器を撮影します。造影剤を使わない単純CT撮影と造影剤を使う造影CT撮影があります。 腹部臓器の腫瘍や結石などの病変がわかります。造影剤を使用することによって情報量が多くなり、特に腫瘍・膿瘍などの病変に対して高い診断力が発揮されます。
腹部造影CT | 腹部造影CT |
4D | 3D |
四肢領域では上肢の肩関節、肘関節、手関節、下肢の股関節、膝関節、足関節など手足のCT検査を行います。得られた画像情報から3次元画像を作成することにより骨折や脱臼などを立体的に観察することが出来ます。 また検査前に点滴等で確保された静脈より造影剤を急速に注入することにより血管の評価を行なうこともできます。
骨肉腫 3D | 足 3D |
得られた画像情報から3次元画像を作成することにより、手術前に手術計画の立案や手術のシミュレーションさらに手術中のナビゲーション画像などの手術支援を行います。
頭部手術支援 | その他手術支援 |