核医学
概要
ガンマ線という放射線を出す物質(放射性同位元素)を含んだ薬(放射性医薬品)を体内に投与し、目的とする組織や臓器に集積された放射性医薬品から放出されるガンマ線をガンマカメラと呼ばれる特殊なカメラで撮像することにより、薬の体内分布を画像化し、生体機能の「働き」を見ることが出来る検査です。
放射線医薬品調製用セーフティキャビネット 2014年3月設置
放射性医薬品の調製、特に99Mo-99mTcジェネレータのミルキング作業やキット製剤の調製作業は、すべてセーフティキャビネット内で、無菌操作で行うよう放射性医薬品取り扱いガイドラインに記載されています。
当院ではセーフティキャビネット内にRI自動分注器(UG-RAD2)も整備し、放射性物質による放射性医薬品調製作業者の被ばく軽減や無菌状態での放射性医薬品の調製作業を心掛け、既調製剤(製薬メーカーでシリンジに充填済み製剤)の組み立て作業も含め、すべての作業をセーフティキャビネット内で行うようにしています。
GCA-9300R 2015年9月設置
3つの検出器を搭載するこの装置は、120°回転させるだけで断層像(SPECT像)を得ることができ、一般的な2検出器型装置に対して、検査時間を2/3に短縮し、より効率よくデータの収集が行えます。
また、内蔵される光電子増倍管(光エネルギーを電気エネルギーに変換する検出器)は、一般的な2検出器型装置よりも小さく、緻密なサンプリングを行うことが可能であり、2検出器型装置に比べ、同等の画質で検査時間を短縮、あるいは同等の検査時間ではより高画質の画像を収集することが可能です。
当院では、すべての脳SPECT検査、負荷心筋SPECT検査に、この装置を使用しています。
SYMBIA E 2008年9月設置 及び SYMBIA E 2014年3月設置
2つの検出器を搭載するこの装置は、全身像(ホールボディースキャン)から断層像(SPECT像)までマルチに検査可能な装置です。
当院には、同機種の装置(SYBIA E)が2台設置されており、予約状況により検査を振り分け、核医学検査全般の検査を行っています。
Symbia Intevo Bold 2022年10月5日設置
シーメンス社製のSPECT/CT装置を導入しました。
この装置はガンマカメラと診断用X線CT装置を一体化した装置です。
同一の装置で撮影した核医学画像とCT画像を重ね合わせて表示することで、お互いに位置ずれの少ない画像を得る事ができます。これにより、核医学の機能・代謝画像とCTの解剖学的位置・形態情報を総合的に観察する事が出来ます。