これから
自殺者を増やさないために

新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)の感染拡大は、身体面への影響に留まらず、生活・経済面の混乱を介して、自殺リスクの増加につながることが懸念されます。実際、1918年のスペインかぜの世界的感染拡大(パンデミック)に際して、アメリカで自殺率が上昇していたとする報告 (Wasserman, 1992)や、比較的最近の出来事といえるSARS (重症急性呼吸器症候群) の拡大時にも、香港で高齢者の自殺既遂率が上昇したと報告 (Chan et al., 2006) されています。これまで、新型コロナウイルスの対応にあたる支援者 (医療従事者や行政職員など)が自殺したケースが世界の各地から報道されており、今後、我が国でも自殺者が増えることが懸念されます。

以下の4つのテーマにまとめました。

死にたいという気持ち (希死念慮)を認めた場合は、すみやかに精神科の受診を検討して下さい。
治療することで救える命があります。