自殺の危険要因

自殺に関連する要因は、現実の社会にみられる様々のもので、地域の生活や職場で起きる問題を含んでいます。社会的孤立や経済的困窮をはじめとする問題が複数重なると、気分の落ち込み (うつ状態)や死にたいという気持ち (希死念慮)が高まり、現在の苦しみから解放される方法は自殺以外にはないと思い、実行に至ると考えられています (図1)。

図1. 自殺のリスク因子

新型コロナウイルスの感染症拡大を防止するため、外出の自粛は必要なことです。様々な業種の業績不振・倒産→失業につながることが予想されるなど、多くの人達の社会的孤立や経済的困窮といった自殺の危険要因が複数重なる恐れが高まっています。こうした問題には、個人として対処するだけではなく、行政機関をはじめとする団体が整備している社会的資源を活用する必要があります。

図1. 自殺のリスク因子