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宮下進先生就任について〜高度な胎児医療をめざして
2014.12.19
2014年5月から、宮下進先生が獨協医大総合周産期母子医療センター産科部門の一員として加わりました。先生は胎児エコー診断に卓越した技術を有するのみでなく、胎児胸水や閉塞性尿路疾患などの胎児治療の経験もあります。栃木県周産期医療の進展に尽力していただけるものと期待しております。
(新生児部門 鈴村宏)
宮下 進 就任挨拶
[就任の挨拶]
2014年5月1日付けで着任いたしました宮下と申します。
私は医学部卒業以降、大学とはあまり縁がなく、大阪、千葉、長野、宮城の各地で周産期医療を学んで参りました。国立循環器病センター(大阪府吹田市、現国立循環器病研究センター)では心疾患母体、胎児超音波、胎児治療を経験し、旭中央病院(千葉県旭市)および長野県立こども病院(安曇野市)では専ら新生児科医としてNICUで働いておりました。震災を体験しました前任地の宮城県立こども病院(仙台市)では、胎児診断、胎児治療および臨床遺伝学を深めることができました。私の臨床医としての経験年数23年間のうち、新生児の臨床に携わった期間が14年に及びますので、産婦人科医としてはだいぶ奇妙で偏った経歴なのですが、このたび稲葉学長、深澤教授、渡辺教授のお導きにより獨協医科大学で勤務させていただくことになりました。
私は胎児や新生児を診療する機会が多かったため、おのずと先天異常や胎児生理学に関心が高く、胎児超音波診断学や臨床遺伝学に傾倒して参りました。その中で胎児採血、絨毛生検などの侵襲的胎児診断法、胎児胸水症や閉塞性尿路疾患に対する胎児シャント術、双胎間輸血症候群に対する胎児鏡手術などの胎児治療も経験することができました。当院は総合周産期母子医療センターであり、この経験がどこまでお役に立つかわかりませんが、栃木県の周産期診療レベル向上の一環として、より高度な胎児診療が実践できるような診療チームを、将来は診療科の垣根を超えてつくって行きたいと考えております。地域の先生方の信頼を得られますよう、渡辺教授のご指導のもと、スタッフの皆様と相談しつつ体制を整備、強化できるよう努めたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。