産科部門長あいさつ

産科部門長  成瀬 勝彦 産科部門長  成瀬 勝彦
(産科婦人科学教室主任教授(産科担当)・臨床遺伝診療室長)

 総合周産期母子医療センター産科部門は渡辺博教授の情熱、宮下進教授の素晴らしい技術によって受け継がれてきました。今般2022年4月より、奈良県立医科大学より着任した成瀬が体制を引き継ぎ、地域の周産期医療体制にさらに貢献してまいります。
 当部門では切迫早産・妊娠高血圧などの産科救急疾患への対応、胎児異常に対する正確な診断と出生後の専門科との速やかな連携、どんな女性でもお子さんを抱けるような合併症妊娠のサポートを旨としております。
 周産期における遺伝診療については、私が臨床遺伝診療室長を拝命し、門戸を拡大していくことが期待されています。折しも母体血を用いた出生前遺伝学的検査(NIPT)の新たな基準が定められ、日本医学界の認定施設である当院でもより多くの不安をお持ちのご夫婦に検査を提供できることになりました。その他の遺伝性疾患に関するカウンセリングと検査や、また妊娠前後に内服した薬に関する「妊娠と薬」相談外来など、地域のみなさまが安心してお産に臨むためにできる限りのサポートをさせていただきます。
 私事ですが、奈良県には周産期医療が危機的状況に陥った時期(2005〜2010年頃)があり、多くの報道があったことは皆様も覚えておられるかもしれません。その時に渦中にいた一人が私でした。若手の医師も少なく非常に厳しい状況でしたが、そこから育った医師たちが現在の奈良県を支えており、私も安心して奈良を卒業して来ることができました。若手医師を育てることが地域医療にとっては生命線です。栃木県全体で若手産科医を増やし、育てることが急務です。今後ともよろしくお願い申し上げます。

新生児部門長あいさつ

新生児部門長 渡部 功之新生児部門長 渡部 功之

 新生児部門のスタッフは新生児専門医師が4名、その他の小児科医師が7名です。看護師はNICUが24名、GCUが25名です。
 獨協医大NICUは総合周産期母子医療センターの新生児部門として栃木県の新生児医療を支える役目を担っています。そのため、搬送入院依頼はできる限り受け入れるよう、ベッドコントロールをしております。また、栃木県内のみならず、近隣の茨城県、群馬県からの搬送依頼にも応えています。産科とのコミュニケーションは非常に良好で、定期的カンファレンス以外にも適宜、情報交換や勉強会・症例検討会などを行っております。対外的には県内の周産期施設を対象に栃木県周産期医療研修会を年1回開催し、講演を通じて周産期医療の勉強を行っています。
 毎日の回診を通じて赤ちゃん一人一人の治療方針や問題点等をスタッフ内で検討・情報共有し、病棟全体の医療レベル向上に努めております。何よりも、赤ちゃんが快適かつ安定した入院生活とご両親のサポート体制・心理的ケアなども相談できる体制を整えております。退院後の不安などに対しても地域保健師・退院サポート室との連携もおこなっております。安心して生活が送れるように“家族みんなにやさしく”をモットーにスタッフ一同で協力して日々働いております。
 今後とも諸先生方のご指導をいただきながら、赤ちゃんへのケアをさらに充実したものにしていきたいと考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。



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