卒後教育内容
1-臨床研修医
『代表的な精神疾患を理解し、診療できるプライマリー医の育成を行います』
2004年より臨床研修必修化となり、現在(2020年)精神科はローテイション必修科目となっているため、初期臨床研修医は必ず、当科を実習することになります。基本的には指導医と共に入院患者さんの診療を行います。毎朝、看護師やソーシャルワーカー、栄養士などのメディカルスタッフを交えての病棟ミーティングを行い、患者さんへの治療を積み重ねていくことで、チーム医療の基本を学び、週1回の治療方針決定会議やグループカンファレンスで診断や治療方針について議論を交わすことで、精神科の基本的知識や診察技能の修得を目指します。また、指導医について電気けいれん療法の手技を学んでいただきます。月末には、医局会で研修医自らスライドを作成して症例報告をしていただくことで、後々、学会等で発表するための礎を身につけてもらいます。精神科医療の基本を身につけることで、昨今増加している精神疾患に対応でき、地域医療に貢献できるプライマリー医の育成を目指します。
2-専門医研修
『精神科専門医・精神保健指定医を取得し、
すべてに対応できるプロフェッショナルになることを目指します』
臨床研修制度での2年間の研修を終了した後、精神科領域専門医研修プログラム(プログラム名:獨協医科大学病院精神科専門医育成プログラム)に沿って専攻医として3年間の研修を行います。DSM-5により正確に診断し、合理的な薬物療法や基本的な精神療法ができるようになります。研修後に日本精神神経学会専門医を取得すると共に、精神保健指定医の取得を目標とします。当科では、申請可能年限になった段階で精神保健指定医の申請を行い、資格取得をする流れが定着しています。当講座には、日本精神神経学会専門医・指導医は5名在籍しており、専門医取得の指導体制は整っています。
[2022年度日本精神神経学会精神科専門医試験 5名全員合格]
[ライフワークバランスを重視した研修]
出産育児や体調不良で研修中断している場合でも、精神科研修を継続することができ、責任をもって資格取得をサポートいたします。
専門医合格報告 2022年度
佐々木 はづき先生
2022年12月、精神科専門医を取得することができました。試験は症例レポート、筆記、面接と多岐に渡り、日々の臨床業務から学んだことが問われるように感じました。特に先輩医師からの助言は大いに役立ち、受験にあたって心の支えにもなりました。
菊池 昂太先生
私は県外の大学病院の内科から専攻を変更し入局したため経歴や年齢等で多少なりとも不安がありましたが、指導医の先生方が日々の診療及び専門医試験のレポート作成・筆記試験対策において温かく親身に御指導を頂き合格することができました。この場を借りて指導頂いた先生方に御礼をさせて頂くと共に、今後は専門医として日々の診療をより身を引き締めて臨み、患者様の生活のサポートをさせて頂く所存です。
指定医取得報告 2021年度
佐々木 はづき先生
令和3年10月、精神保健指定医を無事に取得することができました。令和元年より新制度となり、口頭試問も実施され、審査がより一層厳しくなっている印象です。指導医の先生方のご指導、ご支援がなければ、取得は難しかったと感じています。
横山 沙安也先生
令和3年前期指定申請分にて、精神保健指定医に指定されましたことをご報告させて頂きます。下田教授を始め、多くの先生方のお力添えに深く御礼申し上げます。今後もより質の高く、患者様の心に寄り添った医療を目指し、研鑽を積んでいきたいと考えております。