地域連携・貢献REGION
地域連携プロジェクト
本事業は、地域住民と本学の教職員、学生の3者が協働して、多様化・複雑化した地域住民のニーズに応え、地域の健康問題の解決策やQOLを高めるための具体策を提案していくプロジェクトです。
地域連携・貢献型企画は「地域住民の健康やQOL(QUALITY OF LIFE)の向上に寄与すること」、キャリア発達・開発支援型企画は「保健医療福祉に関わる専門職者のキャリア発達・開発を支援すること」を目的としています。
令和5年度 活動報告
地域連携・貢献
キャリア発達・開発支援型
病気の子どもと家族のサポートグループ『つぼみ』
- 代表者
- 越雲 美奈子
- 構成員
- 佐藤 雄也
植田 静
阿見 鮎美
涌井 由美
1. 企画の目的
病気の子どもとその家族、子どもを亡くした家族が、同じような体験をした家族と出会い、語り合い、経験を共有することにより、気持ちの整理を支えることである。また、学生メンバーが患児や家族についての見聞を広げることである。
2. 事業内容・活動概要
-
1)
定例会 : 4)5)で使用する物品の作成をしながら体験や思いを語り合う
-
2)
つぼみcafé : 小児がん経験者の会の開催
-
3)
グリーフつぼみ : 子どもを亡くした親のグリーフの会開催
-
4)
癒しと楽しみを病棟に!プロジェクト : 玩具や治療補助具を作成し子ども病棟に届ける、七夕やクリスマス等の季節行事に合わせた工作キット等を入院中の子どもへ提供する、病棟ガチャの日開催
-
5)
チャリティイベントや小児がんの交流会への参加 : 「ゴールドリボン・ウォーキング」、「リレー・フォー・ライフ」参加、「レモネードスタンド」開催、「小児がんフェスタ」等
-
6)
こどもホスピス見学
3. 活動結果
-
1)
定例会
今年度、定例会は11回行われ、参加者は5~16人/回(内学生1~10名)であった。メンバーの日々の思いや闘病中の体験、晩期合併症やフォローアップについて、子どもへの想い等を語り合い、情報と思いの共有が行われた。また、学生メンバーも参加し、入院経験のある子どもの親と学生の交流し、学生は親の想いを知る機会となった。 -
2)
つぼみcafé:小児がん経験者の会の開催
令和5年3月6日(水)に、小児がん経験者であるAYA世代の女性3名が集い、AYA世代の悩みを相談し合った。今年度は、AYA世代の女性という似た境遇にある者同士が話をできる機会を提供することができた。 -
3)
グリーフつぼみ:子どもを亡くした親のグリーフの会
-
①
令和5年6月27日(火)に、会を開催し子どもを亡くした親6名(父親2名、母親4名)が参加者した。
-
②
令和2年度から介入した2組の家族とつぼみメンバーである子どもを亡くした親が連絡、相談を継続している。
-
-
4)
癒しと楽しみを病棟に!プロジェクト
-
①
子ども病棟やNICUで必要な玩具や治療補助具の作成依頼を受け、定例会の中等で作成し届けた。今年度は、手かせ、抑制帯、胃瘻カバー、CVカテーテルカバー、低出生体重児の衣類、を届け使用していただくことができた。そのほかに、NICUで使用する保育器用シーツの依頼があり、現在作成中である。
-
②
七夕飾り、絵馬の工作キットを作成し、病棟に届けた。乳児、年少児、年長児用と作成の難易度を変えたものを作成した。学生メンバーが主に担当した。
-
③
クリスマスリースを作成し、病棟に届けた。
-
-
5)
病棟ガチャの日をセンター棟3階病棟にて2回開催した(1回目:令和5年度11月21日(月)、2回目:令和6年3月27日(水))。2回目は、学生の入室許可を得られたため、感染予防に留意し、学生4名が、ベッドサイドを回った。
-
6)
チャリティイベントや小児がんの交流会への参加
-
①
「ゴールドリボン・ウォーキング2023」(小児がんについて考え、発信するチャリティイベント)は、2023年5月13日(土)にお台場にて開催され、小児がん経験者と家族、学生の計10名が参加した。
-
②
「リレー・フォー・ライフ・ジャパン2023 とちぎ」(がん患者・家族の支援、がん征圧のためのチャリティイベント)は、2023年9月2日(土)12時~9月3日(日)12時に壬生町総合運動公園にて開催された。つぼみの会の経験者と親メンバーは茶話会にて作成した雑貨を販売し、売り上げ¥20,000をリレー・フォー・ライフに寄付した。学生メンバーは、レモネードスタンド(小児がん治療の推進、発展のための社会貢献活動)を開催し、売り上げ¥50,280を、レモネードスタンド普及協会へ寄付した。
-
③
「獨医祭 2023」は2023年10月7日(土)、8日(日)に開催され、つぼみ学生メンバーがレモネードスタンド「つぼみんのレモネードスタンド屋さん」を開催した。レモネードを通じて、学生に小児がんを周知することを主な目的として開催し、売り上げ¥58,075をレモネードスタンド普及協会に寄付した。
-
④
「小児がん交流フェスタ 2024」は、2024年2月4日(土)にweb開催となった。「つぼみ」の活動報告のスライドを作成しPRを行った。
-
-
7)
こどもホスピス見学
昨年度、講演会の講師を務めていただいた田川尚登様が創設された、横浜こどもホスピス「うみとそらのおうち」に、令和6年3月6日(水)にメンバー11名で見学に行った。それぞれのメンバーが今後の活動や仕事へ活力となる見学会であった。
4. 評価と課題
令和5年度の活動は、昨年度に引き続き、学生メンバーも参加し、親メンバーと学生メンバーが協力した活動となった。特に、「癒しと楽しみを病棟に!プロジェクト」では、学生メンバーも積極的に企画、実施に携わった。学生が親メンバーから様々な思いを聞き、入院中の子どもたちの状況を考えながら企画を進めた。親メンバーにとって自分たちの経験をフィードバックする機会となり、学生メンバーにとって小児病棟に入院する子どもと家族の思いに寄り添った支援を考える機会となった。入院中の子どもの楽しむ姿ト親子の笑顔を引き出すことができ、入院生活の中の楽しい時間を提供できたと考える。活動の折に、病棟師長と連絡を取ることで、大学病院スタッフの協力を得ることもできた。一方で、現在闘病中、通院中である子どもと家族がつぼみメンバーと繋がる環境を作ることには課題が残る。次年度以降、さらに大学病院のスタッフと協働し、家族がより安心して子どもの闘病を支えられる環境の提供としての定例会の開催、入院中の子どもへの楽しみの機会としての企画を検討していく必要がある。
現在、メンバーは、病気を克服した子どもの親と子どもを亡くした親、小児がん経験者、学生、がいる。参加してくださるすべての方が安心して自らの思いを吐き出せる場として、様々な分科会も検討していきたい。
活動の様子
令和5年度 つぼみの会 活動実績
回 | 月 | 日 | 曜日 | 時間 | 内容 | 場所 | 親 経験者 |
学生 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
4 |
20 |
木 |
13:00-16:00 |
定例会① |
第2会議室 |
4 |
2 |
|
5 |
13 |
土 |
10:00-12:00 |
ゴールドリボンウォーキング |
お台場シンボルロード |
8 |
2 |
|
5 |
20 |
土 |
9:00-12:00 |
レモネードスタンド |
野ばら幼稚園 |
1 |
2 |
|
5 |
23 |
火 |
13:00-16:00 |
定例会②年間計画 |
第2会議室 |
3 |
2 |
|
6 |
27 |
火 |
13:00-16:00 |
定例会③ |
N207 |
3 |
3 |
|
13:30-15:30 |
グリーフつぼみ |
第2会議 |
6 |
- |
||||
7 |
27 |
火 |
13:00-16:00 |
定例会④ |
第2会議室 |
6 |
1 |
|
8 |
29 |
火 |
13:00-16:00 |
定例会⑤ |
第2会議室 |
4 |
3 |
|
9 |
2, 3 |
土日 |
12:00-15:00 |
リレー・フォー・ライフ |
壬生町総合運動公園 |
6 |
4 |
|
9 |
26 |
火 |
13:00-16:00 |
定例会⑥ |
第2会議室 |
4 |
3 |
|
10 |
7, 8 |
土日 |
|
獨医祭にてレモネードスタンド |
医学部棟 |
- |
4 |
|
10 |
31 |
火 |
13:00-16:00 |
定例会⑦ |
第2会議室 |
3 |
3 |
|
11 |
21 |
月 |
13:00-16:00 |
定例会⑧ |
第2会議室 |
4 |
2 |
|
12 |
19 |
火 |
13:00-16:00 |
定例会➈ |
第2会議室 |
4 |
3 |
|
1 |
16 |
火 |
13:00-16:00 |
定例会⑩ |
第2会議室 |
4 |
2 |
|
2 |
4 |
日 |
12:00-15:00 |
小児がん交流フェスタ |
オンライン |
2 |
- |
|
2 |
20 |
火 |
13:00-16:00 |
定例会⑪ |
第2会議室 |
6 |
10 |
|
3 |
6 |
水 |
14:00-16:00 |
こどもホスピス見学 |
横浜こどもホスピス |
7 |
3 |
|
11:00-13:00 |
つぼみカフェ |
横浜駅近カフェ |
3 |
- |
||||
3 |
14 |
木 |
12:00-13:00 |
学生新体制ミーティング |
イルチェラーゾ |
- |
3 |
|
3 |
18 |
月 |
10:00-11:00 |
次年度に向けたスタッフミーティング |
大学病院3階 |
2 |
1 |
|
3 |
27 |
水 |
14:00-15:00 |
病棟ガチャの日 |
3C病棟 |
- |
4 |
からだのおはなし会
- 代表者
- 河野 かおり
- 構成員
- 板倉 朋世
遠藤 恭子
茅島 綾
飯塚 千凡
小西 美樹
玉村 尚子
越雲 美奈子
寺﨑 綾音
1. 企画の目的
5-6歳児の子どもが体について学ぶ環境をつくり、年長児とその保護者に対するからだ教育に関する事業を通して、誰もが当たり前にからだの知識を持ち健康的な社会を創ることに寄与することを目的とする。
2. 事業内容・活動概要
本事業では、5-6歳児の子どもが体について学ぶ環境をつくり、年長児とその保護者に対するからだ教育に関する事業を行う。具体的には、自分の体について関心を持てるよう①絵本や紙芝居の読み聞かせ②からだTシャツを用いた臓器クイズ③からだ塗り絵等を骨子とした「からだのおはなし会」を実施する。
3. 活動結果
令和6年2月17日(土)10:00~11:00に獨協医科大学看護学部棟地域・精神看護学実習室にて「たべもののとおりみち」をテーマに「からだのおはなし会」を開催した。参加者は5~6歳児3名、1歳児1名、その保護者3名、構成員7名、ボランティア学生6名だった。手遊び、紙芝居の読み聞かせ、からだTシャツに触れる体験、クイズとシール貼付を行った。計画通りの日程で、ボランティア学生が主体となり、滞りなく会の運営がなされた。教員は、参加者が安全で快適に参加できるよう環境調整や、学生のサポートをした。
4. 評価と課題
開催前に、目的と事業内容の骨子について、複数回の打ち合わせを構成員と学生間で行った。具体的な進め方については、学生が考え実施した。ボランティア学生は、参加した子どもたちが理解しやすい言葉で説明し、目線を合わせて接するなど、対象者に合わせた関わりをしていた。保護者や子ども達からも「楽しかった」「今度は肺(空気が入る所)のことを知りたい」「からだTシャツ臓器をくっつけるプログラムが楽しかった」など肯定的な感想が聞かれた。今回は、感染症の流行シーズンである冬季に実施したが、春~夏の期間での実施も検討する。また、学外施設での実施もできるよう実施依頼や調整を進めていく。
活動の様子
来て見て体感、あなたの聴脳力
~アプリではじめるお耳の健康チェック~
- 代表者
- 甲州 優
- 構成員
- 上野 満里
関 由香里
1. 企画の目的
地域住民との交流において、自覚されにくい騒音性難聴や加齢性難聴を含む聴力の状態を住民自身に知ってもらい、健康行動に繋げ、最新の知識を提供する場としての大学への期待に応えるものである。
2. 事業内容・活動概要
ヒアリングフレイルの第一人者である外部講師をお招きし、聞こえに関する最新の知識提供(小講義)および、聞こえのチェック機能のアプリを活用した演習を行う。ヒアリングフレイルは、コミュニケーション障害による孤立を招くだけでなく、高齢者では認知症の進行に繋がり健康に影響を及ぼす。本企画を通して、大学と地域住民の交流ならびに学生への早期聴力に関する健康への意識づけ等、耳に関する健康意識を高める事業である。
3. 活動結果
開催日時は、令和5年10月20日(金)13時30分~15時であった。
参加者は、地域住民の方の申し込みについては3名あったが、当日キャンセルとなり、学生6名の参加で耳の聴こえとコミュニケーションへの影響等の講義を受けた。演習では、自身の聴こえをチェックするアプリを搭載したiPadを活用して、聞こえのチェックを行った。講義・演習を進め、企画時間内に終了した。
学生の参加に関するアンケートは別項参照。新しい知見に触れるとともに、アプリを使った耳の聴こえのチェックを行った。
4. 評価と課題
地域住民の方への周知方法について課題が残った。ポスターにより参加者を募ったが、高齢者にはQRコードの読み取りやメールなどでの申し込みはハードルが高く、今後改善する必要がある。また、ポスター作製を行ったが(別添)、ポスターの掲示場所等の工夫が必要と考えられた。
学生の参加アンケートの結果は、概ね好評であり新しい知見を得られたほか、聴力低下による生活のしにくさや対人関係への影響について学びを得た学生を通して家族や親せき、近所の方々等地域住民に間接的に本企画に関して伝わっていくことが期待される結果であった。
また、学生と住民が交流できる機会を増やし、アプリやタブレットの操作を一緒に行うなど学生参画できるような開催方法を検討していく。
活動の様子
①本企画のポスター
②演習の様子
③事後アンケート結果
-
開催日時:
-
令和5年10月20日(金)13:30~15:00
-
場所:
-
看護学部棟1階 精神・地域看護学実習室
-
講師:
-
中西 真一路氏(ユニバーサル・サウンドデザイン株式会社 聴脳力科学総合研究所所長)
-
参加者:
-
6名
-
回答率:
-
100%
1.参加の有意義度について
2.運営について
3.学んだこと・講師の方へのメッセージ
-
・
本日はありがとうございました。耳の聴こえの状態を知る事の重要性について、とてもよく学べました。
-
・
貴重なご講義をありがとうございました。
-
・
これまで、実習などで耳が聞こえにくい方と関わる機会も多く、大きな声でゆっくり喋るようにしたり、耳元で声掛けするように自分なりに意識していたつもりであったが、良かれと思って行っていたことが、かえって聞こえにくさを助長させてしまっていることを初めて知り驚きました。率直にもっとはやく知りたかったと思う気持ちと、「この人は聞こえにくさがあるから」と勝手に決め付けずに、その人にとっての「聞こえやすい」をもっと大切にして、関わって行きたいと思いました。本日はありがとうございました。
-
・
今まで難聴について詳しく学習したことがなかったので大変勉強になりました。難聴と認知機能に関連があることも、講話の中で納得しました。実際に今日体験した聴脳力チェックを友人や家族ともう一度行ってみようと思います。本日は有意義な時間をありがとうございました。
-
・
難聴の種類によって聞こえやすい音は異なり、それぞれに合った大きさに調整することで、認知機能の点数が変わったことを知り、認知症や難聴などをきちんと見極めてケアすることが大事だと感じた。
-
・
高齢者の聴力というところに焦点を当てて考えたことがあまりなかったが、認知症との関連性や、聴力低下による生活のしにくさ、他人との関わりにくさについて学ぶことができた。 また実際に自分の聴脳力を確かめることができたのはとても面白かったし、アプリで簡単にできるので自分の祖父母にも伝えてみたいと感じた。
守ろう!みんなの“ふくべっ子”プロジェクト
- 代表者
- 阿部 美子(公衆衛生学講座・助教)
- 構成員
- 石渡 由理(医学部 1年)
能登 一樹(医学部 1年)
長江 大樹(医学部 2年)
太田 彩華(医学部 4年)
野々山 陽仁(医学部 4年)
大山 さくら(看護学部 1年)
数原 仁奈(看護学部 1年)
1. 企画の目的
-
①
地域住民の児童虐待に対する関心と理解を深める。
-
②
住民の世代を超えた交流を図り、地域で子供を育てる意識を高める。
2. 事業内容・活動概要
11月26日(日):児童虐待防止啓発イベント:虐待の真実
-
●
虐待当事者によるドキュメンタリー映画「REAL VOICE」の上映会(90分)
-
●
児童養護施設「ネバーランド」施設長・仲江川氏による講演(60分)
-
●
児童虐待防止啓発品の配布(児童虐待防止全国ネットワークから購入)
-
●
参加者から寄付を集め、壬生町社会福祉協議会を通して町内の生活困窮者へ届けた。
12月3日(日):地域交流イベント:クリスマスコンサート 2023
-
●
壬生少年少女合唱団と栃木県出身の演奏家によるクリスマスコンサート
-
●
幅広い世代の住民たちと交流できるような参加型コンサートを企画
-
●
児童虐待防止啓発品の配布(児童虐待防止全国ネットワークから購入)
-
●
参加者から寄付を集め、壬生町社会福祉協議会を通して町内の生活困窮者へ届けた。
3. 活動結果
児童虐待防止啓発イベント:虐待の真実
- 【実施体制】
- 阿部 美子:企画・運営、外部調整、イベント進行
石渡 由理、能登 一樹、長江 大樹:企画・運営補佐、イベント受付、進行補佐
-
【実施日時】
-
令和5年11月26日 13:00~16:00
-
【実施場所】
-
獨協医科大学研修会議棟
イベントの趣旨を壬生町に説明し後援としてご協力いただいた。参加申し込みは添付のチラシを壬生町の住民向けライン、こども未来課関連施設、社会福祉協議会等で掲示・配布し、QRコードでの申し込みを行った。イベント当日は、10代から70代まで30人を超える住民に参加していただき児童虐待についての理解を深めた。
- 【参加者感想(一部)】
-
-
●
具体的な話が多くよかったです。子供のSOSを見つけるのは難しい。(66歳 女性)
-
●
いいですね。ありがたい。現実を知ることができた。実際に対応するときの参考になりました(対応の仕方など)。(70歳 男性)
-
●
幼少期に経験したつらい虐待は、大人になっても消えることはなく心の闇として残ってしまうのだということを痛感しました。周りの人々、親も心にとめてどのような支援をすべきなのか、どのように接するべきなのか、重い責任が伴うことを考えていかなければならないと思った。(58歳 女性)
-
●
私と同じ年の子もこういうつらい思いをしてることを知りました。その子たちを助けられるようなことができたらなと思いました。(12歳 女性)
-
●
虐待や施設のことなど、今の時代当事者でないとなかなか隠されて知るチャンスがないので、今回実態を知ることができました。(45歳 女性)
-
地域交流イベント:クリスマスコンサート 2023
- 【実施体制】
- 阿部 美子:企画・運営、外部調整、イベント進行
太田 彩華、野々山 陽仁、大山 さくら、数原 仁奈:企画・運営補佐、イベント受付、進行補佐
-
【実施日時】
-
令和5年12月3日 10:30~12:00
-
【実施場所】
-
獨協医科大学研修会議棟
当初は本学の合唱部と壬生少年少女合唱団の共演を計画していたが、学生たちの都合により叶わず、代わりに栃木県出身の演奏家4人を招いてのコンサートとした。また、壬生少年少女合唱団の指導員、菊川先生にプログラム構成と演出をご協力いただき、来場者も一体となって楽しめるコンサートとした。11月イベントと同様壬生町の後援を受け住民に広く広報した結果、子ども連れから高齢者まで60人近くの参加者が集まった。
- 【参加者感想(一部)】
-
-
●
大変すばらしいコンサートでした。歌も楽器も美しい響きが印象的です。(62歳 男性)
-
●
子供の合唱だけでなく大人の落ち着いた合奏等もあってよかった。(59歳 女性)
-
●
じょうずだった。(8歳 男性)
-
●
とても楽しい演奏会でした。子供がニコニコ大人しく聴いていました。(37歳 女性)
-
●
素晴らしい演奏の数々ありがとうございました。もっと多くの方々に広めていただきたいと思いました。(75歳 女性)
-
●
どの曲も聞き覚えがあり親しみを持って聴くことができた。子供たちの歌やパフォーマンスがかわいかった。大人の方たちの演奏も素晴らしかったです。これだけたくさんの曲を披露するのにどれだけ練習を重ねたのだろうかと感心しました。音楽に国境はないと学びました。(58歳 女性)
-
●
とても楽しい企画で素晴らしかったです。特に、アメイジンググレイスの歌声は世界の平和を祈りつつ非常に感動しました。音楽の力で元気をもらいました。ありがとうございます。(73歳 女性)
-
参加者からの寄付
2回のイベントでは食品寄付の呼びかけを行ったが、お菓子やパスタ、そうめん、缶詰や調味料など多数のご協力をいただいた。後日(12/25)集まった寄付は、壬生町社会福祉協議会に届け、フードサポーター事業を通して支援を必要とする家庭へ送られた。
4. 評価と課題
児童虐待防止啓発イベントでは、参加者からも新しい気付きや今後の課題などの感想が寄せられ、地域住民の児童虐待に対する関心と理解を深めるという当初の目的はある程度達成できたと考える。一方で、子育て世代が参加しやすいように託児サービスも行ったが、結果的には参加者が少なかったことは課題として残った。クリスマスコンサートでは、合唱団の菊川先生のご協力もあり、会場全体が楽しめる地域交流の場を提供することができた。参加者からは、元気をもらった、穏やかになれた、参加できてよかったなどの感想があり、こうした住民(地域の合唱団)が住民(参加者)を元気にする地域活動の重要性を再認識した。「地域で子供を育てる意識」は、1回のイベントで広めることは難しく、継続した活動が必要だと感じた。そのためにも今後は、住民と協働で企画・運営し、幅広い世代(特に子育て世代)が参加できるような活動を企画し、住民の住民による住民のための地域活動を活発化していく必要がある。そのような活動が地域に増えることで地域の意識も徐々に変わっていくのではないかと思う。
活動の様子
地域ジョイント講座(看護管理を語ろう!)
- 代表者
- 山口 久美子
- 構成員
- 上田 理恵
1. 企画の目的
-
①
現場で起きていることを構造化して考えることで現象の本質を捉えるプロセスを学ぶ。
-
②
大学院のゼミ方式を体験し、ゼミ方式の利点、効果を知る。
2. 事業内容・活動概要
地域ジョイント講座(看護管理を語ろう!)は、地域の病院に勤務する看護師、看護管理者等を対象とし、5名程度の小グループディスカッションを行う。現在の臨床での問題点について、自分の考えを構造化し、各自が自部署での実践への示唆を得られる機会にするとともに、他者との意見交換を通して視野を広げる機会にしたい。
3. 活動結果
-
1)
開催日および参加者
-
1回目:
令和5年11月16日(木)看護師長対象
(参加者1名:日光医療センター) -
2回目:
令和5年11月30日(木)主任対象
(参加者5名:日光医療センター2名、獨協医科大学病院3名) -
3回目:
令和5年12月7日(木)スタッフ対象
(参加者1名:埼玉医療センター1名)
-
-
2)
開催予定場所
獨協医科大学看護学部 第2会議室 -
3)
結果の概要
看護師長・主任・スタッフの対象毎に実施し、参加者は、師長1名、主任5名、スタッフ1名であった。大学病院のほかに、日光医療センター、埼玉医療センターらの参加があった。
評価としては、本講座では構造化して考えることを目的としているため、「現場で気になっていることを書きだせたか」「キーワードを書きだすことができたか」「根拠を書きだすことが出来たか」「最も重要なキーワードを書きだすことが出来たか」を4段階で評価した。根拠を書きだすこと、キーワードを書きだすことに若干の苦手意識があったが、評価としては、「大変良かった」もしくは「まぁまぁよかった」の評価であった。発表・意見交換については、全員が「大変良かった」と回答した。記述解答からも、今まで悩んでいたことの解決の糸口となったことが伺え、具体的な声として、「ずっと悩んでいたが、悩みどころの根底にあるものが見えたような気がする」「自分が思っていることが本当に問題なのか、根本的なことから見つめなおして今後の対応をしていこうと思った」「自分の役割の芯を持って、ゆらがないことが大切だと思いなおすことができた」という意見があった。また、今後の前向きな気持ちにもつながっており、「自分のやるべきことが、明確になり、今後の仕組みをつくり、前向きにがんばっていこうと思った」「明日からアドバイスされたことを実践していきたい」という意見があった。
4. 評価と課題
活動評価として、現場で起きていることを構造化して考えることで現象の本質を捉えるプロセスを学ぶことができ、目標は達成できたと考える。
複数参加の場合は、職位が同じであるため、共感できる内容も多く、互いの状況を掘り下げながら、検討を行うことができ、参加者それぞれが自己の課題を見つめ直す機会となった。参加者は、意見交換を行うことで、「他の方の意見を聞けてよかった」「自分の悩みに気づくことができた」など、自らの課題を見出していた。自分を見つめ直すことは自己肯定感にもつながり、「前向きに働いていけそう」と、前向きな気持ちへと変化していた。また、看護師長とスタッフは一人ずつの参加であったが、困っている事象について十分話し合いをすることができ「今まで重要視してこなかったことが大切だということがわかった」「看護も管理も一緒だと思えた」「この学びを役立ててきたい」と、それぞれが、今できることが何かを具体的に考え、明日からの行動をイメージすることが出来ていた。参加者の感想としても「いろいろな話が聞けて楽しかった」という意見が多く、気分転換の場ともなっていたと考えられた。
次年度も職位別に開催することで、忌憚のない意見交換とつながると考えられ、意見交換の時間を十分設けることで他病院間での交流の場としても貴重な場となりうると考えられた。今後の課題としては、構造化に対して苦手意識が見られたため、「大学院のゼミ方式を体験し、ゼミ方式の利点、効果を知る」目標をあげているように、論理的に考えて、臨床で起こっていることを概念化することを身につけられるようサポートしていくことが必要と思われる。