地域連携・貢献REGION

とちぎ子どもの未来創造大学

とちぎ子どもの未来創造大学は、子どもたちの主体的に取り組む態度を育むプログラムです。

栃木県が実施する「とちぎ子どもの未来創造大学」では、子どもたちの学力向上の基礎づくりのために、学校における学習に加えて、学ぶ意欲を高め主体的に学習に取り組む態度を涵養するために、県内の高等教育機関、民間企業等と連携しながら、子どもたちに「本物」に触れる学習機会を提供しています。

本学では、全8コースからなる教育プログラムのうち、「生物・医学コース」にエントリーし、子どもたちにとって貴重な学びの機会、将来の可能性を広げるきっかけとなるようなプログラムの提供に努めています。

令和6年度 活動記録

  開講情報 活動内容 概要
1

開催日時

令和6年7月25日(木)
10時00分〜12時00分

開催場所

獨協医科大学
(教室棟3階化学実習室)

参加対象

小学4年生〜中学3年生

募集定員

10名
(参加対象のお子様1名につき保護者1名の同伴が可能です。)

講義

テーマ: 赤血球のはたらきと性質を観察しよう

講師: 獨協医科大学基本医学 基盤教育部門(化学)
講師 梅澤規子

血液と聞くと赤い赤血球を想像する人が多いかもしれませんが、血液は赤血球以外にも白血球や血しょうなど様々な成分を含む混合溶液として存在します。血液は本当に赤いのか、ぜひこの講座を通して確認してみて下さい。また、体のすみずみに酸素を運んでくれる赤血球ですが、酸素の有無により色が変化したり、病気や物理的要因などにより壊れたりもします。その様子を顕微鏡を使って実際に観察してみましょう。

令和6年7月25(木)10:00~12:00、本学の基本医学・基盤教育部門(化学)の梅澤 規子 先生と基本医学・基盤教育部門(生物学)の川瀬 摂 先生のご協力のもと「赤血球のはたらきと性質を観察しよう」をテーマとした体験講座を実施いたしました。

当日は、栃木県全域より小学校4年生~中学校1年生の10名と保護者に参加いただきました。

当日のプログラムとして、まず参加した子どもたちは真っ白な白衣を身にまとい、血液に含まれる主な成分とその働きについて基礎知識を学ぶことから始まり、次に「ウマ血液」、「生理食塩水」、「酸素ガス」、「マイクロチューブ」、「遠心分離機」、「顕微鏡」などの試薬や器具を用いて実際に血液を観察し、血液の色の変化、溶血(血球の細胞膜が破けてしまうこと)の様子、遠心分離前後の血液の違い、溶血前後の血球の様子を顕微鏡で400倍に拡大して比較観察を行っていただきました。

参加した子どもたちは、血液を分離する際の遠心分離機(5,000回転/min)の目で追うことのできない回転の速さに一同眼を丸くして興味を示し、普段は目にすることのない顕微鏡で400倍に拡大された溶液の様子を観察したときなどは、赤血球が流れていく様子に驚きを隠せない様子などが見て伺えました。

また、ある子どもが「何かが顕微鏡の中で踊っている!?」と興奮気味に大きな声を発すると、会場にいた参加者や保護者からの笑い声がこだまするなど、終始和やかな雰囲気で体験学習を終了することができました。

今後とも、栃木県の未来を担う子どもたちが「本物」に触れ、主体的に学習に取り組んでいけるようなプログラムを企画していきますので、皆様も機会があればぜひ参加してみてください。

  • 血液に含まれる主な成分とその働きについて基礎知識を学ぶ様子
  • 遠心分離機の使い方の説明を受ける様子
  • 共同して遠心分離機にマイクロチューブをセットする様子
  • 顕微鏡で観察する様子
  開講情報 活動内容 概要
2

開催日時

令和6年8月2日(金)
13時30分〜15時00分

開催場所

獨協医科大学
(30周年記念ホール、ドクターヘリポート)

募集定員

50名
(参加対象のお子様1名につき保護者1名の同伴が可能です。)

講義

テーマ: ドクターヘリ —救急・災害医療—

講師: 獨協医科大学救急医学講座
教授 和氣晃司

上空を飛ぶ赤と白のヘリを見たことがあるでしょうか。そのヘリは医療機器や医薬品を装備し、医師や看護師が救急の現場で必要な治療を行うために飛び回ります。獨協医科大学病院は栃木県ドクターヘリの基地病院であり、出動の要請があれば栃木県全域を約2 0分でカバーします。ここで働くフライトドクターから、救急や災害の現場での役割についてお話します。

昨年に続き、令和6年8月2日(金)13:30~15:30に「ドクターヘリ -救急・災害での役割-」をテーマとした体験講座を実施いたしました。

本年度も、ドクターヘリに関心を寄せる多くの子どもたちからの申込みをいただき、体験講座当日は猛暑にもかかわらず、県内の小学4年生~中学3年生の50名と保護者の方々にご参加いただきました。

プログラム前半の講義では、講師の先生の救急・災害時の経験や活動を盛り込んだドクターヘリの話に、子どもたち全員が興味津々の様子で耳を傾け、熱心にメモを取る姿が印象的でした。また、講義終了後の質問コーナーでは、「1回の給油でどのくらい飛べますか?」、「機体の中で手術はできますか?」、「フライトドクターになるにはどうすればいいですか?」など、たくさんの質問をいただきました。

次に、プログラム後半のドクターヘリ見学では、ドクターヘリが出動要請により他県に出動中との情報により一時は見学が危ぶまれ、参加者一同意気消沈の様子でしたが、まるで子どもたちの願いが届いたかのように、出動していたドクターヘリが任務を終えて戻ってくる運びとなり、目の前で大迫力の着陸シーンを見学することができました。さらに、着陸後間もなく、新たな出動要請により、パイロットやフライトドクター、フライトナースなどの出動準備から離陸に至るまでの一連の流れなど、緊迫した雰囲気も肌で感じることができました。参加者たちは、あっという間に飛び立っていくドクターヘリに手を振りながら、「かっこよかった」、「着陸と離陸が同時に見れてよかった」、「思ってたより機体が大きくて迫力があった」と盛り上がっていました。

プログラム終了後のアンケートでは、「ドクターヘリの運航にたくさんの人が携わっていることが分かった」、「テレビの中でしか知らなかったドクターヘリのことに詳しくなれた。さらに興味を持ったのでドクターヘリに関わる色々な体験をしてみたい」などの感想をいただきました。

今後とも、栃木県の未来を担う子どもたちが「本物」に触れ、主体的に学習に取り組んでいけるようなプログラムを企画していきますので、皆様も機会があればぜひ参加してみてください。

  • 講義中の様子
  • 飛び立つドクターヘリに手を振る様子

令和5年度 活動記録

  開講情報 活動内容 定員
1

開催日時

令和5年8月10日(木)
13時30分〜15時

開催場所

獨協医科大学
(30周年記念ホール、ドクターヘリポート)

講義

テーマ: ドクターヘリ —救急・災害医療—

講師: 獨協医科大学救急医学講座
教授 和氣晃司

90名(子ども46名、保護者44名)

本年度は、県内全域より「栃木県ドクターヘリの活動」に関心を寄せる大勢の参加者たち(小学4年生〜中学3年生)にご参加いただきました。当日は、気温が35℃を超える猛暑日でしたが、熱中症対策を行いながら講義と見学の両方を盛況のうちに終了することができました。

「ドクターヘリ —救急・災害医療—」と題した前半パートの講義では、参加者たちは講師の話に熱心に話に耳を傾け、メモを取り、真剣な眼差しで参加していました。質問コーナーでは、「ドクターヘリの機体の値段はどのくらいですか?」、「燃料はどのようなものを使用していますか?」、「多いときに1日何回くらい出動しますか?」など、数多くの質問をいただきました。

また、後半パートのドクターヘリ見学では、参加者たちは持参したカメラやスマートホンを片手に、間近で見るドクターヘリに興奮を隠しきれず、大きな歓声が沸き起こっていました。

見学をしているタイミングで、実際にドクターヘリの出動要請が入り、参加者たちは、出動準備から離陸までを目の当たりにすることができました。和やかな雰囲気が一瞬で緊迫したものへと変わり、アッという間に現場に向かって飛び去って行くドクターヘリを見た参加者たちからは、「かっこよかった」「ドクターヘリが離陸する様子をみられて良かった」などの声が寄せられていました。

プログラム終了後のアンケートでは、「ドクターヘリが導入されるまでの歴史がわかり勉強になった」、「ドクターヘリが活動をするのに、いろいろな人が関わっていることが理解できた」、「半径50km以内を15分以内で移動できることに驚いた」などの感想をいただきました。

今後とも、栃木県の未来を担う子どもたちが「本物」に触れ、主体的に学習に取り組んでいけるようなプログラムを企画していきますので、皆様も機会があればぜひ参加してみてください。

  • 講義風景
  • ドクターヘリ見学の様子

関連サイト

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