i  初期研修医と後期研修医の対談 - Interview - | 獨協医科大学病院 初期研修医募集 | 獨協医科大学病院 | 栃木県 | 壬生町

Interview with Resident Doctor 新型コロナウイルスの影響で、
制限されたマッチング活動。
どのように初期研修医先を決めていく?

2020年以降の新型コロナウイルス蔓延により、初期研修医先を決める“マッチング”に向けての行動も制限されています。2020年はレジナビ主催の説明会も廃止となり、各病院でオンラインの説明会が実施されるようになりました。いわゆる“コロナ渦”の今、初期研修医先の決定はどのように行われているのでしょうか。

獨協医科大学の初期研修医として働き始めた志賀野先生、現在医学部6年生でまもなくマッチングを迎える清水さんと寺村さん、そして同大学の臨床研修センター長の下田先生にお話を伺いました。

  • 下田 和孝 先生
    臨床研修センター長
  • 志賀野 航 先生
    出身地 新潟県
    初期研修医1年
  • 清水 菜緒 先生
    出身地 埼玉県
    獨協医科大学6年
  • 寺村 英次郎 先生
    出身地 静岡県
    獨協医科大学6年生

新型コロナウイルス感染対策により、
マッチング活動はどう変わった?

初期研修医先を決めるにあたり、新型コロナウイルス感染防止対策などによる影響はありましたか
志賀野
新型コロナウイルスが流行する前に病院見学には行っていたので、希望の初期研修医先はほとんど決まっていました。なので、それほど影響はありませんでしたね。きっと今の6年生の方が影響を受けていると思います。
コロナ渦で変わったのは、2020年の4月から実習が中止になったことです。そのため、4月以降は自宅学習を行っていました。いままでのように同級生と会うこともできず、周りの動向が全く読めませんでしたね。
下田
今年の春に卒業した方は、5年生のときに病院見学に行くことができていました。しかし、いまの6年生は4年生の頃に情報収集をしたくらいのところでコロナ渦となってしまったので、あまり病院見学に行けていないと思います。
たしかに、去年とは状況が違いますよね。志賀野さんは実習が中止になってしまったことをどのように感じていましたか。
志賀野
実習が中止され、いきなり現場に出る不安はありました。一方で、マッチングに対するモチベーションには影響しませんでした。筆記試験がある病院を目指し、対策を行っていたためです。
群馬大学では実習が中止された一方で、獨協出身の同期の方は実習ができていましたよね。経験値の差を感じる場面はありましたか。
志賀野
ほとんど感じていませんでした。 そもそも実習に関して話す機会もありませんでしたし……。いままでとは全く異なる社会情勢のなかで研修医になったので、お互いに苦労してきた感覚を共有することの方が多かったです。
マッチングの直前で、初期研修医先を迷いませんでしたか。
志賀野
ほぼ迷いませんでした。初期研修医として働くにあたり、新型コロナウイルスの影響がどう出るのかを不安に思う気持ちの方が大きかったです。
清水さんと寺村さんは、まさに初期研修医先を検討し始めているところだと思います。新型コロナウイルス感染防止対策などによる影響はありましたか。
清水
最後に病院見学に行けたのは、2020年の 1月でした。それから11月にもう一度見学にいく機会を得るまでは、ずっとオンラインの説明会に参加するような状態でした。
説明会などがオンライン開催となったことに対して、どう感じていましたか。
清水
相手に自分の印象を残しづらいのではないか、という点は気になっていました。オフラインで顔を合わせるのに比べて、オンラインでは相手に覚えてもらうのはまず難しいのではないかと思っています。
たしかに影響ありそうですね。寺村さんはいかがですか。
寺村
僕は希望する病院をほとんど決めていて、見学に行く数も限られていたので、影響はそれほどありませんでした。一方で、これから決めようとしていた同級生は苦戦しているようでした。オンライン見学を実施していない病院もあるので、初期研修医先の候補を絞るのが難しいみたいです。
初期研修医先を検討する時期にコロナ渦となったことに対して、周囲ではどのような声があがっていますか。
寺村
病院見学に行き始めるのが遅かった同級生は「なんで見学に行かせてくれないんだ」と大学に対しての不満を持っているようでした。他の大学で見学に行かせてもらえているところもあるみたいで、その差で不満が募ってしまっていたようです。
なるほど。志賀野さん、6年生になってから病院見学に行けないのはどうなんでしょうか。初期研修医先を決めるにあたり、影響はありそうですか。
志賀野
実際に行かないとわからないところもあるので大変ですよね。一つ上の学年とは就職後もよく関わることになるので、6年生の時に見学に行けるかどうかは重要な気がします。5年生で働いているのを見学できても、その人は一つ上の学年の人ではなくなってしまいますしね。

初期研修医先の決め方は

清水さん、寺村さんは初期研修医先を決めるにあたり、どのような要素を大切にしているのですか。
清水
自分の興味分野と合致するかどうかをまず調べます。また、各病院の雰囲気の違いも比較しています。本当は研修医の先生が働いている様子も見たかったのですが、それが出来ないので教授クラスの先生の働き方を参考にしています。
寺村
僕も見学に行けない病院に関しては、先生がどのような内容に取り組んでいるのかを調べています。とくに、僕たちが独り立ちする頃まで在籍しているであろう先生の経歴はよく見ています。
興味を持ったきっかけとして、レジナビなどのブースの盛り上がりを例に挙げる方もいらっしゃいますが、各病院の取り組みで印象に残っていることはありますか。
寺村
あります。僕は元々新潟の病院にはあまり興味を持っていなかったのですが、レジナビで新潟の病院の方が声をかけてくれて、資料も送ってくれたんです。それがきっかけで、自分に関係している県の病院なども初期研修医先として検討するようになりました。
清水
私は奨学金の契約があるので、基本的には埼玉県の病院しか見ていないです。自分の興味のある分野がないと検討しないことも多いですね。もしオフラインでレジナビの説明会に参加できていたら、今以上の数の病院を見ていたかもしれないです。
志賀野さんは、レジナビでそれまで興味のなかった病院の説明を聞きに行きましたか。
志賀野
ほとんど行かなかったですね。事前にいろいろ調べてから、興味を持ったところに参加していました。
なるほど。事前準備で聞きに行くところを決めて参加していたのですね。

コロナ渦の学生生活は?

清水さん、寺村さんは新型コロナウイルス感染防止対策などで学生生活に変化はありましたか。
清水
実習が2020年の2月に中止になり、8月に開始されたのですが、この間の期間は国家試験前という実感も薄く、モチベーションが上がりませんでした。
寺村
僕も似たような感じでした。2月から約5か月何もできなかったので、モチベーションを保ちづらかったです。その後の実習はオンラインも取り入れていたので、それほど影響はなかったですね。とはいえ、通信環境に左右されるなどの難しい側面もありました。
コロナ渦において、獨協で独自の取り組みはありましたか。
寺村
「8時だよ全員集合」という取り組みがありました。土曜8時に先生が集合して質疑応答をする会です。とても斬新な取り組みだと感じました。
下田
思うように動けなくて学生さんが不安に思っていることを知り、はじめた取り組みです。病院長や学生部長など、80人くらいに集まってもらいました。学生さんからの質問もたくさん来ていましたね。あんなに大人数参加するとは思っていなかったので、本当に不安に感じていたのだと実感しました。
清水さんはいかがですか。
清水
あまり印象に残ったものはないのですが、逆に言うと新型コロナウイルスの影響も感じさせないくらい環境を整えてくれていたと感じています。他の大学の実習はビデオカメラで映している様子を見るだけで、術野がほとんど見えず先生の後頭部ばかりが見える……なんてこともあったそうです。それに比べたら、実習にしっかり参加させてもらっていたので有難かったですね。
下田先生、獨協はなぜ学生を入れて実習ができていたのでしょうか。
下田
防御を徹底するため、外部から大学に来てもらうのをやめていたからです。獨協への受け入れを止めているので、獨協の学生にも外部へ見学に行かせないようにしています。そのおかげで、獨協の学生が実習ができる環境を整えることができました。一方で、獨協を見学したい外部の学生さんには不自由な思いをさせてしまっていたと思います。
志賀野さんは、コロナ渦の群馬大学で行われたことで、印象的なことはありますか。
志賀野
あまりないですね。学生の声を聞いて何かやるようなことはなかったので、獨協はいろいろなサポートがあってうらやましいなと思います。

獨協はどんな雰囲気?

獨協には、どのような印象を持っていますか。
志賀野
レジナビでの呼び込みが有名なように、斬新なことに挑戦しているのが面白いなと感じています。
現場の雰囲気はいかがですか。
志賀野
獨協医科大学出身の人が多いのですが、外部から入職した僕にも話しかけてくれるようなアットホームな雰囲気があります。同期も良い人ばかりで恵まれた環境で研修ができていると感じますね。
寺村さんは獨協にどのような雰囲気を感じていますか。
寺村
栃木には他に大きな病院がないので、専門性が高すぎることなく幅広く見ていますよね。あとは、獨協出身の方が多いので年齢の差があっても仲がよさそうで、楽しそうな雰囲気を感じます。

今後の展望は?

清水さん、寺村さんはマッチングに向けて本格的に動いていく時期だと思います。今後どのように動いていきたいですか。
清水
マッチング登録があと少しで始まるので、各病院の直前説明会などに参加しています。もう直前の時期なんだな、と実感しているところです。
寺村さんはいかがですか。
寺村
僕は候補を2か所しか考えていないので、それほど忙しくなる予定はないです。希望の初期研修医先に試験を実施する病院があるので、今はそのための対策をしています。
振り返ってみて初期研修医先を決めるにあたり、「こんなサポートがあればもっとよかった」と感じる部分はありますか。
清水
オンラインでの説明会はベテランの先生方も参加しているため、緊張感があってざっくばらんな話ができない場面がありました。説明会の機会をいただいたのは有難かったので、研修医の方だけと話す時間を設けてもらえたら正直な意見も聞けてよかったのではと思います。
寺村
そうですね、僕も良い話はたくさん聞けたので、課題に感じているところなどをもう少し聞きたかったです。あとは施設の写真が設立当初のものが多かったので、最新版にアップデートしていただけるとより現実に近いイメージを持てるのではと感じています。
なるほど。もし研修医と医学生が直接話せる機会が設けられるとしたら、志賀野さんは参加していただけますか。
志賀野
もし僕の話で役に立つことがあるなら、ぜひお話したいですね。
とても頼もしいですね。ありがとうございます! 志賀野さんは今後どのようなことをしていきたいですか。
志賀野
まずは2年間の研修をやり遂げることが大切だと感じています。その点、獨協では手厚いサポートがあるのであまり心配していません。
今後の研修も応援しています! これからマッチングを迎える方にアドバイスするならなんと伝えますか。
志賀野
この病院にどうしても行きたい、という思いを抱いている方も多いかと思いますが、研修を通じて何を得られるかは結局のところ自分次第だと感じています。研修で力をつけるのに大切なことは、主体的に患者さんを診療して、自分なりにアセスメントをして、それに対するフィードバックを指導医の先生からもらうことを地道に繰り返すことだと思います。このことはどこの病院であっても患者さん、指導医の先生はいるのでできることだと思います。私も疲れているとついサボってしまうこともありますが、自分で考えることを大切にして少しずつ成長を実感できています。
2年間自分の目標に向かって自分のペースで頑張れそうな病院を選ぶのがいいと思います。これからマッチングを迎える方は、周りに流されることなく、病院の知名度よりも自分の肌感覚を大切にして、病院を選んでもらえたらと思います。
下田
本当にその通りで、まず研修を完了させることが大事です。所属先がどこかではなく、自分がどう動くかで得られる結果も変わってくるはずです。
今の話を受けて、清水さんと寺村さんからも最後に一言いただけますか。
清水
「成長できるかは自分次第である」という言葉がとても響きました。新型コロナウイルスの影響を受けた世代だから……と呼ばれることのないように、一生懸命勉強して研修に臨みたいと思います。
寺村
僕も周りから実力不足の世代と言われることのないよう、初期研修医先では研修医としての職務を全うしたいと思います。
お二人とも、とても謙虚な気持ちをお持ちですね。マッチングもその先の研修も応援しています。

みなさま、いろいろなお話を聞かせていただきありがとうございました。