人工膝関節単顆置換術(UKA:Unicompartmental Knee Arthroplasty)
変形が軽度な方に対しては、人工膝関節全置換術ではなく内側の関節表面のみを置換する人工膝関節単顆置換術(UKA)を行うことが可能です。この手術ではすべての膝関節の靱帯を温存し、元の膝関節の運動を再現することができます。ただし全例に行えるわけではなく、高度肥満(BMI>35kg/m2)・関節リウマチ・高度骨粗鬆症では骨折やゆるみのリスクがあり適応外となります。
両側同時の手術にももちろん対応しています。原則として翌日から歩行練習を開始でき、TKAより回復が早く違和感が少ない事が特徴です。人工関節の耐用年数も平均15年以上と非常に長くなっています。
- 患者さん
- 60代男性
- 左写真(術前)
- 術前の左膝関節X線写真。内側で軟骨が摩耗し、内反変形(O脚)を呈しています。
- 右写真(術後)
- 人工膝関節単顆置換術を行った後のX線写真です。TKAと比べると変形の矯正は軽度です。
- 治療期間
- 通常2週間前後で杖歩行、階段昇降が可能となり自宅退院となります。
- 費用
- 全て保険診療で行われます。
- リスク
- 出血、骨折、細菌感染などが起こり再手術となる可能性があります。