変形矯正・骨延長
骨の変形や短縮などがある場合、曲がった骨をまっすぐにする変形矯正、短い骨を伸ばす骨延長を行うことで、体の傾きを矯正していきます。矯正には創外固定を用いた手術や、成長線を一時的に固定し骨の成長をコントロールする手術(骨端軟骨発育抑制術(Guided growth))を行います。
創外固定を用いた変形矯正
- 患者さん
- 10代歳女児
- 左写真(術前)
- 両下肢の単純X線写真です。患者さんは幼少期より右足の変形があり画像では右大腿骨遠位に40度の内反変形と3cmの脚短縮がありました。
- 右写真(術後)
- 全身麻酔による手術で創外固定を装着した写真です。この状態で40日かけて右足の変形と短縮を矯正していきます。退院後も創外固定の装着を行い6ヶ月で抜去する手術を行いました。
- 治療期間
- 個人差はありますが、手術後に通常3週間程度リハビリをして、松葉杖での歩行が可能となり、足首のギプス固定をしたうえで退院となります。
- 費用
- 全て保険診療で行われます。
- リスク
- 変形の残存、出血、骨折、細菌感染などが起こり再手術となる可能性があります。
骨端軟骨発育抑制術(Guided growth)
- 患者さん
- 10代歳女児
- 左写真(術前)
- 両下肢の単純X線写真です。骨の成長障害により外反膝(いわゆるX脚)が進行しています。患者さんは成長期でありこのままではさらに変形が進み、正常に歩けなくなることが予想されます。
- 右写真(術後)
- 全身麻酔による手術で骨の成長を抑制するインプラント(プレート)で固定を行いました。この状態で8ヶ月過ごした後の単純X線写真です。外反膝が矯正され良好なアライメント・バランスになっていることがわかります。術後10ヶ月でプレートを抜去する手術を行いました。
- 費用
- 全て保険診療で行われます。
- リスク
- 変形の残存、出血、骨折、細菌感染などが起こり再手術となる可能性があります。