高位脛骨骨切り手術(HTO:High Tibial Osteotomy)
高位脛骨骨切り手術とは、下肢のアライメント(O脚)を改善することで、膝の痛みを治療するという考え方の手術です。脛骨だけでなく大腿骨でアライメントを矯正したり、X脚を矯正する手術もあります。患者さんの状態に応じて最適な骨切り手術を選択します。
2~3週間程度の入院となり、手術の翌日から少しずつ歩行練習を開始します。術後約1年程度で固定のために挿入したプレートやスクリューを除去します。スクリューを抜いた後の欠損部は徐々に骨で埋まっていくため、強度的に問題はありません。
- 患者さん
- 70代女性
- 左写真(術前)
- 術前のX線写真ではO脚像を認めます。
- 中写真(術後)
- 脛骨の内側を骨切りし、楔形に開いて固定することでO脚を軽度のX脚に矯正します。しっかりと固定されるように、隙間には人工骨が挿入されています。この人工骨はやがて吸収されて自分の骨に置き換わります。
- 右写真(術後)
- 術後プレート除去手術後
- 治療期間
- 通常2週間前後で杖歩行、階段昇降が可能となり自宅退院となります。
- 費用
- 全て保険診療で行われます。
- リスク
- 出血、骨折、細菌感染などが起こり再手術となる可能性があります。