前十字靭帯再建手術(ACLR:Anterior Cruciate Ligament Reconstruction)
膝関節の前十字靭帯に損傷や断裂がおきると、日常生活やスポーツ活動で痛みや不安定感といった症状がでます。この手術治療では、自家腱を用いて断裂した前十字靭帯を再建することにより、靭帯の機能を再獲得し、日常生活及びスポーツ活動が向上することを目的としています。
5~7日間程度の入院となり、手術の翌日から歩行練習・筋力トレーニング・可動域訓練を開始します。術後約3ヶ月でのジョギング、6~7ヶ月での実戦への調整、8~9ヶ月での試合へのフル復帰を目指します。
- 患者さん
- 10代女性
- 左写真(術前)
- 前十字靭帯の断裂を認めます。
- 右写真(術後)
- 2本の自家腱に糸をかけ、骨にあけた穴に引き込んで大腿骨側と脛骨側でそれぞれ固定し、再建しています。最後に移植腱の強度をプローベという金属の棒で確認しています。
- 治療期間
- 通常、手術翌日から歩行練習が開始となり、約5~7日間で退院が可能となります。退院の際にはニーブレースと松葉杖を使っていただきます。約1ヶ月で何もなしで歩けるようになります。
スポーツ復帰に向けたリハビリが必要となります。 - 費用
- 全て保険診療で行われます。
- リスク
- 再断裂、細菌感染などが起こり再手術となる可能性があります。