各種手外科領域の変性疾患
手外科領域の変性疾患に対する治療は、関節固定術や腱移植を含む関節形成術など、同じ疾患に対しても治療法は多岐にわたります。
手術をすることで達成したいゴールも、「強い力をかけても痛くないようにしたい」、「指が大きく動くようにして細かい作業をしたい」など様々です。
当グループでは、各疾患ごとに患者さんの希望を確認し、よりふさわしいと考えられる治療法を検討し、選択するよう心掛けています。
- 患者さん
- 60代女性
- 左写真(術前)
- 術前の母指のCM関節症のX線写真。本症例では、CM関節の脱臼(第一中手骨と大菱形骨)が見られています。このままでは母指の痛みが強く、ペットボトルの蓋が開けられない、雑巾が絞れないなど、日常生活の制限が予想されます。
- 右写真(術後)
- 神経ブロックによる部分麻酔での関節固定術後のX線写真です。今回は脱臼の程度が強いため、骨の位置関係を整えた上で動かないように関節を固定する手術をおこなっています。
- 治療期間
- 通常外来手術か、2~3日での自宅退院となります。
- 費用
- 全て保険診療で行われます。
- リスク
- 出血、可動域制限、神経麻痺、偽関節、細菌感染などが起こり再手術となる可能性があります。