教授挨拶

教授挨拶

最先端の医療を安心して受けていただけるよう努めています

獨協医科大学埼玉医療センター 泌尿器科 主任教授齋 藤 一 隆

2020年4月から獨協医科大学埼玉医療センター泌尿器科の主任教授を務めています。私たちの教室は初代安田耕作教授、第二代岡田弘教授のもと大きく発展してきました。これまでの伝統を引き継ぎ、地域に貢献できる高度医療を提供するとともに内外に新たな知見を発信する大学病院として臨床・研究・教育に取り組んでいます。

泌尿器科は腎・尿管・膀胱などの尿路、および前立腺・精巣などの男性生殖器を対象とし、その対象疾患は悪性腫瘍(癌)、排尿障害、男性不妊、腎機能異常、小児泌尿器科疾患、女性泌尿器疾患、尿路結石など多岐にわたります。対象となる方は男性、女性を問わず、乳幼児から高齢の方までと幅広く、高齢化が進んでいる日本において、患者さんが急増している診療科です。

当教室の特徴として、悪性腫瘍に加えて、小児泌尿器疾患、腎機能障害に対する腎移植、男性不妊に対する生殖医療など高度に専門性が必要とされる疾患に対しても。先進的な医療を提供できるスタッフ、体制を整えていることがあげられます。

腎癌、膀胱癌、前立腺癌などの泌尿器癌には診断・手術・放射線治療・薬物療法すべてに最先端の医療を提供します。手術は、腹腔鏡手術、ロボット支援手術を積極的に取り入れ低侵襲手術を実践しています。薬物療法が必要な方には、免疫チェックポイント阻害剤などを含め、最新の治療を行います。また、これまでに私が経験してきた新たな低侵襲・臓器温存治療に取り組んでいきます。

我が国の少子高齢化において、生殖医療の重要性が増しています。当科では以前より男性不妊症の臨床・研究に長く取り組んでおり、2015年にリプロダクションセンターが開設され、当科と連携して生殖医療に積極的に取り組んでいます。小児泌尿器疾患に対する取り組みも同様であり、低侵襲治療を心がけ、小児に対する腹腔鏡手術も積極的に行っています。小児泌尿器科専門医は全国でも少数しかおらず、当教室は小児泌尿器科疾患の高度な専門的診療ができる数少ない施設となっています。さらに腎機能障害の方に腎移植を行っていることも当科の特徴の一つです。年々、当院にて腎移植を受けられる方が増えており、生体腎移植に加えて献腎移植にも取り組んでいます。

当教室では生殖医療から悪性腫瘍治療まで、生涯全般にわたる泌尿器科疾患に対応し、教室員一同で診療を行っています。

人材の育成も当教室の重要なテーマです。最先端の診療・研究を行い、さらに新規医療の提供ができ、社会に大きく貢献できる泌尿器科医を多く輩出していきたいと考えています。今後も、皆様のご指導、ご支援を賜れるように努めていきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

このホームページが、泌尿器科診療を希望されている患者さんや、泌尿器科医を目指す医学生、研修医の先生方のお役に立てれば幸いです。