薬剤部の紹介

部署紹介

1F調剤室 薬剤管理供給室(注射調剤・手術室) 薬剤管理指導業務室 化学療法室 試験室 医薬品情報管理室
チーム医療紹介

1F調剤室

調剤室では外来患者様・入院患者様のお薬を調剤しています。令和2年4月より院外処方への移行が始まり、現在では一部の薬を除き原則院外処方となっております。調剤室では、医師がオーダリングシステムにて処方した薬が患者様に適切かを確認し調剤・監査しています。相互作用(飲み合わせ)に問題がある場合や投与量に注意が必要な場合には、一定の投与期間の服用薬剤が一覧となったチェック結果表が自動印刷されることで、安全な薬の供給を実現しています。また、複数の薬を用法ごとにまとめた一包化や錠剤を粉砕するなど、必要な情報を処方箋に印字し、患者様に適した方法でお薬を供給しています。近年では、画像・重量による調剤過誤防止システムを導入し、より迅速で正確な調剤、監査を心がけています。

1F調剤室01
1F調剤室02
1F調剤室03

薬剤管理供給室(注射調剤・手術室)

薬剤管理供給室では主に入院・外来患者様の注射調剤、手術室での業務を行っています。注射剤の投与量、投与方法、投与速度、配合変化等を確認し、安全で正確な調剤を行っています。注射剤の取り揃えには、注射剤自動払出機(アンプルピッカー)、バーコードによる監査を導入することで、調剤過誤を減らす工夫をしています。また、全病棟一施行毎の調剤業務を行い、病棟での患者様ごとの注射薬取り揃え等の業務軽減に貢献しています。

手術室では、「使用済み医薬品自動認識装置SPASERE」で術中に使用した薬剤の薬歴・コスト管理や麻薬の供給・返品処理、毒薬・向精神薬の管理などを行っています。

薬剤管理供給室01
薬剤管理供給室02
薬剤管理供給室03
薬剤管理供給室04
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薬剤管理供給室06

薬剤管理指導業務室

薬剤管理指導業務室の主な業務として、入院患者様への服薬指導、持参薬の確認、医師、看護師への薬剤に関する情報提供を行っています。また、退院支援カンファレンスや肝移植カンファレンスへの参加、抗菌薬や免疫抑制剤のTDMの実施、看護師への薬学教育を行う役割も担っています。今後も、高度な知識、技術と臨床経験を有する薬剤師の育成、患者様を中心としたチーム医療への積極的な参画、薬学的介入によるアウトカムの創出、責任ある薬物療法の提案、副作用の早期発見や軽減などに寄与して行きたいと思っています。

薬剤管理指導業務室01
薬剤管理指導業務室02

化学療法室

化学療法室は、入院と外来の2つに部署が分かれており、各々抗がん剤を調製する場所も異なります。入院患者様における抗がん剤の調製は本館3階北病棟で、一方、外来患者様における抗がん剤の調製は教育医療棟5階で行っています。

入院では、調製日前日に抗がん剤や必要な輸液の準備、輸液に貼付するラベル等の処理やレジメンチェック等を行い、調製当日は調製前に再度レジメンチェックや医師の実施確認の有無を確認後、調製しています。また、病棟薬剤師と連携をし、安全な化学療法を施行できるように工夫しています。

全国に先駆けて2002年外来化学療法室を開設し投与を行ってきました。外来では、外来化学療法室担当の看護師から患者様の入室の連絡が入った後、抗がん剤の調製が始まります。患者様があまりお待ちにならなくても治療を受けられる事を心がけて、調製者の安全にも注意しつつ手際よく調製しています。外来における抗がん剤の投与は幾重もの安全性を確保して行う必要があり、医師、看護師、薬剤師が連携して行っています。また、同じフロアに看護師と薬剤師がいる為、投与中の副作用や液漏れ等の問題が生じた場合すぐに対応が可能です。

患者様は、薬の副作用や投与中の不快な気持ちを我慢する必要もありません。治療に関する疑問や不安などがありましたら、お声がけください。

化学療法室01
化学療法室02
化学療法室03
化学療法室04

試験室

試験室では、高カロリー輸液の無菌調製と申請し承認を得た院内特殊製剤の調製を行っています。無菌環境で注射剤の調製の行うことにより、未熟児や血液腫瘍内科のクリーンルームでの治療を必要とされる患者様の感染リスクを軽減しています。

院内特殊製剤では既存の医薬品で対応できない治療において、薬学的観点から判断し剤型の変更や薬品の希釈、全く新たな薬剤を調製するなど臨床現場のニーズに合わせて院内製剤を調製することで、より良い治療への貢献につながっています。

また、有機リン中毒のパラコート試験も行っており、パラコートを服用した疑いのある患者様の尿や胃酸より定性試験を行うことで、緊急対抗の必要なパラコート中毒の患者様への迅速な治療に役立っています。

試験室01
試験室02

医薬品情報管理室

医薬品情報管理室では医薬品の情報収集はもとより、薬事委員会の資料作成、オーダリングシステムの医薬品マスター管理、DIニュースの作成、採用医薬品の見直し、院内医薬品集の改訂、使用頻度が低い医薬品の在庫管理など業務は多岐に渡ります。事務的な業務が多い部署ですが、病院内および薬剤部内の医薬品に関する業務が円滑かつ効率的に進められるように業務を行っています。

栄養サポートチーム(Nutrition Support Team:NST)

栄養管理はすべての治療法の基盤であり、適切な栄養管理は重症例の予後を改善し、逆に不適切な栄養管理は予後を悪化させます。栄養状態が不良であればいかなる治療の効果も低下してしまいます。そのため、NSTでは適切な栄養管理がなされているか、各症例に最もふさわしい栄養管理法の指導・提言、栄養管理に伴う合併症の予防・早期発見・治療などを行っています。当院では医師、看護師、管理栄養士、薬剤師、臨床検査技師、言語聴覚士等の多職種の専門家がNSTに参加し、症例の検討や回診、院内講習会やNST専門療法士実地修練講習会の開催などの活動をしています。チーム内での薬剤師の役割として、①静脈栄養・経腸栄養剤の衛生管理・適正使用、②静脈栄養剤の投与方法・配合変化の指摘・回避方法の提示、③静脈栄養・経腸栄養剤の選択、変更、管理に関する提言、④栄養療法に関する合併症の予防・発生時の対応、⑤栄養療法に関する問題点・リスクの抽出などが挙げられ、患者様の栄養状態改善に貢献しています。

感染制御チーム(Infection Control Team:ICT)

当院では感染制御センターを中心とし、入院・通院している患者様の予防から治療まで、さらには職員の健康把握まで感染症に関することはすべて管理・統制を行っています。また院内だけでなく。年に10回程度、連携している施設と相互にラウンドを行い、地域内の感染制御を担っています。その中で薬剤師は抗菌薬や消毒薬の適正使用に介入し、菌種との関連性や感染症発生時の対応、教育について他職種と連携して業務を行っています。

緩和ケアチーム(Palliative Care Team:PCT)

緩和ケアチームは専従緩和ケア医、精神科医、専従看護師、病棟兼任看護師、薬剤師、理学療法士、栄養士、ソーシャルワーカー、臨床心理士など多職種で構成され、患者様やご家族を支援します。緩和ケアチームの介入方法は緩和ケアチームのサポートが必要だと主治医が判断した時、本人やご家族がサポートを希望された時に、主治医から緩和ケアチームへ依頼が出されます。

当院では週に1回、緩和ケアチームカンファレンスと回診を行っています。チーム内での薬剤師は薬物療法の専門家として活動しており、患者様の症状や治療計画を臓器機能、薬物動態、相互作用、配合変化などの薬学的視点からアセスメントし立案しています。また病棟薬剤師の支援や薬学部実習生の教育も行っています。

災害派遣医療チーム(Disaster Medical Assistance Team:DMAT)

災害派遣医療チームとは「災害急性期に活動できる機動性を持ったトレーニングを受けた医療チーム」と定義されており、英語の頭文字をとって略してDMAT(ディーマット)と呼ばれています。医師、看護師、業務調整員(医師、看護師以外の医療職及び事務職員)で構成され、大規模災害や他傷病者が発生した事故などの現場に、超急性期(おおむね48時間以内)に活動できる機動性を持った、専門的な訓練を受けた医療チームです。

当院薬剤部では2名の薬剤師がDMAT隊員として活動しており、東日本大震災時にも出動しました。普段は活動する機会はありませんが、月に1回、出動時に持参する資器材の点検を行い、災害訓練には積極的に参加するなど日々災害に備えています。

褥瘡対策チーム(Pressure Ulcer Care Team:PUT)

褥瘡とは一般的に「床ずれ」とも言われています。褥瘡は活動性が低下したり寝たきりに状態が長く続いたりすると、圧迫を受けるお尻やかかとの皮膚にできやすく、悪化すると治りにくくなります。褥瘡対策チームは予防・早期発見に努め、適切な褥瘡管理を行うことにより改善・治癒を目指しています。

当院の褥瘡対策チームは医師、看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士、検査技師で構成されています。褥瘡対策チームにおける薬剤師は、治療に使用する軟膏基剤やドレッシング材の特徴を活かせるように褥瘡の状態に適した薬剤の提案、使用方法や保管方法についての評価・助言、軟膏を混合した際の安定性や有効性に関する情報の提供などを行い、適切な褥瘡治療の一端を担っています。

PETセンター

PETセンターでは、がん患者様の的確な治療方針決定のための診断情報の提供を行っています。がん細胞は通常細胞に比べて、約3〜8倍のブドウ糖を消費する性質があります。PET検査はこの性質を利用し、ブドウ糖に似た検査薬(fluorodeoxyglucose:FDG)を注射して、その集まり具合を画像化して診断します。これによって、がんの位置や進行度合いを知ることができます。PETセンターでの薬剤師の役割として、合成されたFDGの品質管理試験の実施、検査前に休薬が必要な薬剤の確認を行い、患者様に安全に検査を受けて頂けるように努めています。

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