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救命救急センターのスタッフが最初に患者さんを迎え入れる場所が初期治療室です。
ここでは、搬送手段に関わらず、患者さんの意識状態、血圧や心拍数、呼吸の状態を診察します。また複数の診療科を跨ぐような病態・外傷の患者さんも初期治療室で診察を行います。
スタッフは救急隊から患者さんの受け入れ要請を受けると、患者さんの状態やその時点でわかっている情報を素に、各種検査の手配や必要物品の用意を始めます。患者さんの入室後は診察・検査を進め、救命救急センターとして入院が必要な場合は救命救急病棟へ、それ以外に担当科を特定できる疾患・病態であれば当該科に相談し、その診療科での治療を継続していきます。また、初期治療室での診察中に他の診療科に応援を依頼する場合があり、各診療科の協力もあって速やかな対応が可能です。
初期治療室は診察用のストレッチャーが3台、生体情報を表示するモニターが設置されており、刻一刻と変化する患者さんの状態に速やかに対応できるようになっています。心肺停止での搬送や、そのような状況が迫っているような患者さんなどは、PCPS(経皮的心肺補助装置)を初期治療室で導入することもあり、また多発外傷の患者さんに対して外科的処置を即座に行うことも珍しくありません。重症患者さんの病院の入口となる初期治療室は、何時・如何なる事態にも対応できるように、常日頃から医師・看護師が厳しいチェックを行い、管理を徹底しています。
今後は初期治療室に隣接して透視機能付きの手術室も整備され、手術やカテーテル検査等により迅速な対応が可能となり、さらなる救命の向上が期待されます。