研究紹介

心不全と睡眠呼吸障害

心不全グループ 責任者 有川 拓男

近年、高血圧や心臓突然死、心房細動、心不全など循環器疾患と睡眠時無呼吸(SA)をはじめとする睡眠呼吸障害との関連が指摘されています。

心不全と睡眠呼吸障害との関連は、古くは1818年にCheyneが心不全患者にチェーン・ストークス呼吸(CSR)が見られると報告していて、近年では慢性心不全患者の約50%に睡眠時無呼吸がみられ予後が悪いことがわかっています。

閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)に対する治療は持続陽圧呼吸療法(CPAP)が有効ですが、中枢性睡眠時無呼吸(CSRを含む)を伴った心不全患者に対する治療はいまだ一定の見解が得られていません。

我々は、本学病院の睡眠医療センターと連携し、心不全に伴う睡眠呼吸障害の病態解明とその治療法の開発をはじめ、循環器疾患とSAの関連性を明らかにし予防医学および臨床に応用できるよう研究に励んでいます。

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