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  • 朝のカンファレンス

    毎朝すべての患者さんのカンファレンスを行います。若い先生たちはここで多くのことを学ぶとともに、検査・治療方針を適切に進めていくことができます。

  • 腎生検の様子

    年間100人前後の腎生検を行います。上級医が手技をしっかり指導します。

  • 内シャント設置術の様子

    年間90件前後の手術があり、若い先生もどんどん腕を上げています。

  • 透析室風景

    院内の透析センターです。年間390人、延べ2000回以上の患者さんの透析をここで行っています。ここで血液透析のノウハウを先輩たちから教わります。

  • 病理カンファレンスの風景

    月に一度、2~3例ほど病理的に詳細に検討が必要な患者さんについて病理の先生とカンファレンスをして戴いています。科内でも月一回ほぼすべての患者さんの病理カンファを行っています。

  • 当科主催研究会の様子

    毎月様々な研究会に参加しますが、当科でも研究会を主催、たくさんの方々と一緒に勉強しております。

当科での研修

当科研修の強み:腎病理・内シャント作成・腹膜透析・腎移植・腎生検数・透析導入

腎臓内科研修カリキュラム

概要

腎臓内科で目指す医師像は「総合力のある専門内科医」そして「専門性を持った総合内科医」です。教育熱心な心優しいスタッフがおり、腎生検から腎不全の透析治療まで、腎臓内科専門医として要求されるすべてのケースに対応できるように研修することができます。

尿異常の精査に始まり、糸球体腎炎、ネフローゼ症候群、糖尿病・膠原病などに伴う二次性糸球体障害の診断と治療、また急性腎不全、慢性腎不全の治療と管理が学べます。血液透析、血液濾過透析、腹膜透析などの治療法が修得でき、多臓器障害に対しては救急部などと連携し、血漿交換、血液吸着、持続式血液濾過透析などの治療法を身につけられます。2017年には泌尿器科(移植センター)と連携して腎移植が始まりました。

高齢化社会の中で、腎不全、高血圧を抱えた患者さんに対する基本的な対処法を幅広く習得する機会にも恵まれています。同時に、救急や透析症例の中には、他科での治療を受けながら腎疾患への対応を行わなければならない症例も多く、専門家のそろった大学病院として非常に幅広い知識を習得することができます。単に教科書的知識のみならず実例に沿って考えることで、個々に応じた治療戦略の立てかたを学ぶことができます。

また、研究面においては、臨床研究として日本腎臓学会総会、同東部学術大会、日本透析医学会、アメリカ腎臓学会等で毎年多数の発表を行い、それらから、日本語・英語論文として投稿、出版も数多く行っております。また、先進的な研究として慢性腎臓病の診断困難例に対するexome sequenc法による遺伝子研究なども進行しています。基礎研究としては、フィブロネクチン腎症の臨床病理学的研究や新しい尿のバイオマーカーの研究なども展開しています。

具体的な当科の診療実績ですが、例年、入院600人前後、腎生検100件前後、内シャント作成100件前後、経皮的携行式カテーテル留置10件前後、経皮的シャント拡張術100件前後、院内透析センター透析患者数のべ500人弱の実績があります。2015年から始まった腎代替療法選択外来では毎年100例前後の腎不全患者さんが受診し、慢性腎不全患者さんそれぞれに最も適した腎代替療法を選択する際の手助けを行っております。また、同年から始まった腹膜透析に関しては、すでに70例の導入実績を持ちます。2017年から始まった腎移植に関しては、すでに100例を超えており、2021年からは献腎移植も開始、既にshipping1例、献腎移植1例を当センターにて行っております。これら腎代替療法すべてを網羅していることから、全国の大学病院でもまだ数少ない腎代替指導管理料を算定できる病院となっています。以上、当科は腎臓内科医として必要な知識、スキルすべてを網羅できる環境を提供しています。

一般目標

 腎疾患を広く知り、基本的な診療方法を体得するとともに、一般内科的対応技量も十分に身につけることで、腎疾患・腎不全を持つ人を全人的に診ることができる。

行動目標

腎疾患の基本的診断・治療方法を理解し実施できる

  • 血液生化学・血清検査の意義を理解し応用できる。
  • 尿検査の意義を理解し、応用できる。
  • 腎機能検査を理解し、実施応用できる。
  • 電解質・酸塩基平衡異常を理解し、治療対応できる。
  • 腎生検の意義と適応を理解し、実施できる。
  • 腎生検病理プレパラートから病理所見を理解し、応用できる。
  • 無症候性尿異常の鑑別と治療対応ができる。
  • ネフローゼの鑑別と治療対応ができる。
  • 腎不全の鑑別と治療対応ができる。
  • 適切な腎代替療法を患者とともに考える(Shared decision making: SDH)
  • 透析用カテーテルを挿入できる。
  • 腎不全の全身的合併症を理解し、治療対応できる。
  • 透析治療を理解し、実践できる。
  • 内シャント手術の助手を務め、作製方法を理解する。
  • 急性血液浄化を理解し、実践できる。
  • 高血圧の病態の理解、腎臓を中心とした病態把握と症例に応じた降圧剤の使用法について習得する。

研修方法

 基本的に病棟業務中心であるが、透析センター、透析クリニック部門や外来業務も一部担当する。モーニングカンファランス、症例検討会、透析ミーティングにおいて、症例呈示により担当する症例に対しての理解を深める。また担当症例以外の疾患に対しての診療についても研修する。勉強会としては、最新の医学論文に関しての医局抄読会等から学術的知見を深める。埼玉県内の腎関連研究会や内科学会関東地方会、東部腎臓学会で症例報告を行う。

週間スケジュール

カンファ
午前 病棟・透析業務
午後 病棟 腎生検・教授回診 内シャント術 病棟・内シャント術 病棟
夕方 抄読会・病理カンファ(科内及び病理診断科合同)

研修の評価

  • 回診、各カンファランスを通してそのつど評価を受ける 。
  • 指導医より総合的な内科臨床能力とともに、腎臓専門医・透析専門医としての能力習得に関して、実際の検査、手技における判断力、技術の評価を受ける 。
  • 日本内科学会認定・総合専門医・日本腎臓学会・日本透析医学会専門医試験の受験資格の確認・受験

 当埼玉医療センターは日本内科学会の教育病院、日本腎臓学会の教育施設、日本透析医学会の教育施設です。内科専門医、腎臓専門医、透析専門医の取得を希望される方は、速やかに日本内科学会、日本腎臓学会、日本透析医学会に入会されることを勧めます。また、近隣に腎臓内科がなく、まさしく腎臓病のセンター病院であり、多彩な症例の経験が見込まれます。

当科の魅力

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