ご挨拶

GREETING ご挨拶

リハビリテーション科学講座
主任教授

美津島 隆 TAKASHI MIZUSIMA

運動生理学の見地から、障害者にとって最も効果的なリハビリテーションを探って行きたいと考えています。

平成29年7月1日付で、リハビリテーション科学講座主任教授を拝命しました美津島隆と申します。私は平成元年に産業医科大学リハビリテーション医学教室に入局しました。以降労災病院を中心に臨床畑を歩んできましたが、平成13年に浜松医大に入職しました。そこでは脳や脊髄の障害に対する運動療法を中心に、whole bodyのヒトの研究を行ってまいりました。

リハビリテーションでは、自分たちの経験則だけで訓練を行っている施設も多く、その意味でevidence based medicineが立ち後れている分野であるともいえます。このような状況下にあり、科学的根拠に基づいて立証された訓練法を患者に供給していくという医学の基本に立ち、whole bodyの実際的な研究を進めることは重要です。リハビリテーションとは物理療法を除いて、突き詰めれば運動です。様々な疾患の障害者に対して応用生理学の分野で用いられている運動を中心とした外乱刺激を施し、またはそれを組み合わせることにより、運動生理学の見地から、障害者にとって最も効果的なリハビリテーションを探って行きたいと考えています。

また臨床面においても各診療科とも緊密に連携をとりながら、患者の疾患からの回復はもちろんのこと家庭復帰、社会復帰までサポートしていく必要があります。そのためには様々な職種の方々とスクラムを組んで、チーム医療を実践していかねばなりません。

患者に寄り添いながら、疾患そのものの治療だけでなく、治療後の患者の家庭復帰、社会復帰まで見据えた全人的医療に興味のある医師にぜひ当院リハビリテーション医学講座の門を叩いていただきたいと考えております。