センター紹介

ご挨拶

救急医療は最も古い医療のかたちの一つであり、医療の原点と言えます。しかし、医学の専門分野としては、比較的新しい領域です。

救急医学という新しい学問の中で、救急患者の病態や診療について体系化し、さらには救急医療体制の整備がなされてきました。

そのような中で急性心筋梗塞、脳卒中、心肺停止、多発外傷、重症頭部外傷など、複数の診療科領域にまたがるような疾患 ・外傷や重篤な患者に対し高度な医療技術を提供するのが救命救急センターです。当院では2002年から運用をおこなって参りました。

救命救急センターでは、高度な医療の提供が不可欠です。ただし、救急科専門医だけで幅広い最先端の医療を提供することは困難です。

我々のセンターでは、救急科専門医・集中治療専門医を中心に運営しておりますが、他の診療科からの専門医の出向も受けています。

可能な場合はセンター内で協力して診療を完結させ 、必要に応じて院内各科と連携して診療を行います。これにより、大学病院として の高品質な医療を提供できます。

医療需要の変化に対応するために、県内のメディカルコントロール体制にも関わりながら、2010年1月に導入されたドクターヘリの基地病院も担っております。

さらには広域災害や 局地激甚災害に備えて、災害拠点病院として災害派遣医療チーム(DMAT)を有しており、災害医療体制の整備にも積極的に関わっております。

さらに 、高齢化社会による高齢救急患者の増加にも対応が必要です。

それでも、救急医として求められる基本は変わりません。緊急性の高い患者の状況や必要な処置を迅速に(Swiftness )判断し、的確に行う技術(Skill)が必要です。

しかし、努力しても良い結果が得られないこともあります。そういった場合も含め、常 に誠意(Sincerity)を持って対応することが重要です。私たちは、この「3S」を基本に、より優れた救急医療を目指し続けます。

獨協医科大学病院 救命救急センター・集中治療センター
センター長和氣 晃司