教育について

教育理念

  中長期的な展望で教室の運営を考えた際に、教育は最重要課題となります。なぜならば、若手医師が順調に成長すれば、彼らが数年後には眼科医局だけではなく地域医療で主役的な役割を演じるからです。言葉を変えれば、彼らが日本の眼科医療の担い手となるのです。そのためには、若手医師の努力は然ることながら、我々の教え込む体制が重要となります。


教育システム

1.一般診療の教育

  眼科専攻医(眼科専門医志向者)は出張日を除いて毎日新患患者の診療を行います。当院は様々な疾患の治療を行っていることら、多くの臨床経験を積むことができます。専攻医が診察した新患患者の所見を専門医指導医が最終チェックし、その場で専攻医にフィードバックします。これにより、所見のとり方、カルテの書き方を学びます。

2.手術教育

  眼科専攻医は病棟の入院患者を主治医として担当し、担当患者の手術に助手として参加します。また、手術を指導医の監視の下で部分的に執刀し、術者としての技術を会得します。手術教育は大学病院のみならず、出張病院でも行われます。専攻医は指導医とともに出張病院に赴き、白内障手術を中心とした教育を受けます。ほとんどの専攻医は後期研修医修了までに、白内障手術を術者として問題なく執刀できるようになります。

3.症例検討会

  専攻医は大学病院に入院している患者の病棟教授回診に参加します。毎週月曜日の回診時に重要と思われた症例に関しては、火曜日のカンファランスで症例検討を行います。

4.勉強会・抄読会

  毎週火曜日の夕方に勉強会と抄読会が行われます。勉強会に関しては指導医が中心となってスケジュールに従ってセミナーを行います。これにより、日常診療および専門医試験に必要な知識を培います。また、眼科のトップジャーナルを中心に抄読会を開催しています。これは、世界のトップレベルにキャッチアップするとともに英語力を培うのに役立ちます。専攻医にも担当してもらいプレゼンテーション能力を学んでもらいます。

5.発表練習

  専攻医の登竜門として、越谷研究会(毎年2回)で学会発表してもらいます。発表内容は症例報告あるいは臨床研究となります。事前に十分な発表練習を行ってもらい、プレゼンテーション能力を磨きます。

6.学会出席

  発表演題がなくても年に1回は全国規模の学会に参加してもらいます。学会に積極的に参加することで、新たしい知識と技術を学んでもらいます。年間学会参加費が支給され、経済的な負担をできるだけ軽減できるように配慮しています。


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