2020.09.01 海外渡航者用PCR検査を開始しました。
2019.03.11 三種混合ワクチン(国産)が増えました。
診療日が月曜・水曜のみとなりました。
2018.06.01 ワクチンが増えました。
2017.08.16 マラリアスタンバイ治療薬、経口補水液、虫よけスプレーの取り扱いを開始しました。
2016.03.01 髄膜炎ワクチン(国産)を追加しました。
2014.10.29 エボラ出血熱対応チャート10月23日
2014.07.14 木曜日に加え、月曜日と水曜日の午後も診療開始となりました。
都合により休診日となる場合もございますので、予約時にご確認ください。
2014.06.14 パキスタン出入国の際に、ポリオワクチンの接種証明書の提出を求められることがあります。
渡航医学(Travel Medicine)は主にヨーロッパで1960年代に発達し現在では我が国においても普及しつつあります。渡航医学は感染症だけでなく、発展途上国に出かける旅行者の健康問題全般をテーマとしています。さらに旅行者を啓蒙し、旅行先の公衆衛生の向上、地球環境の保全も目的としています。近年、多くの日本人が熱帯地域や発展途上国へ滞在し、旅行者下痢症、マラリア、チフス、デング熱、チクングニア熱などの輸入感染症に罹患して帰国する例があり、都市部では専門に診療を行う医療機関が増えてきましたが、日本全体ですと安全な体制とは言えない状況です。渡航医学の診療を行う医療機関がトラベルクリックです。最近は総合病院の中にトラベルクリニックを設置する施設が増えてきました。
当クリニックでは渡航外来(トラベルクリニック)を2013年より開設しました。我々は英国とドイツのトラベルクリニックを詳細に調査し、それを手本として診療を行っています。旅行者への情報提供はデュッセルドルフの渡航医学センターがドイツ人医師(渡航医学専門医)向けに発行しているものを、書籍とインターネットを通じて使用しています。
ヨーロッパにおけるトラベルクリニックのあり方は、私たちにとって参考にはなりますが、そのままの形で私たちの理想になるわけではないと考えています。なぜならヨーロッパの旅行の事情は我が国のものと全く異なっているからです。したがって我々の今後の目標は日本におけるトラベルクリニックのあり方をヨーロッパのそれと対比する中で考えようということにあります。
トラベルクリニックの診療は非常に広範囲にわたり、その内容は個々のトラベルクリニックによってかなりことなります。受診者、旅行会社はこれに注意して受診する機関を選択するべきです。スイス熱帯医学研究所のChristoph Hatzによればトラベルクリニックとは包括的な名称であり詳細には以下の4つに分類されます。(H.Kretschmer et al. Reisemedizin Beratung in der arztlichen Praxis, S743)
当クリニック渡航外来(トラベルクリニック)は上記4に相当し一般的なトラベルクリニックの診療に加えて、旅行後の熱帯感染症に力を入れて診療を行っております。また「我が国における熱帯病・寄生虫症の最適な診断治療体制の構築」(熱帯病治療薬研究班)の参加施設として、重症熱帯熱マラリアなどの専門的な治療が可能です。
現在、充実した研修医教育を視野に入れ、獨協医科大学埼玉医療センターは2007年度より日本感染症学会専門医認定制度の研修施設として認定されています。国内では厚生労働省・東京検疫所、厚生労働省・東京空港検疫所支所(羽田空港)、海外ではネパール・トリブバン総合大学病院と英国・リバプール大学病院と連携しております。
企業の社会的責任として、当科は渡航外来(トラベルクリニック)の診療を通じて、発展途上国で活動を行うNGOを支援します。またHIVを含め性感染症の啓蒙を旅行者に行います。これにより発展途上国の公衆衛生の向上に寄与することを望みます。