練習問題(2)

■運動器総論

1.運動器系とは何か? 筋骨格系(=musculoskeletal system)
2.体幹を3分割すると? thorax, abdomen, pelvis
3.上肢を3分割すると? arm, forearm, hand
4.足を3分割すると? tarsus, metatarsus, toe
5.解剖学でいう外側・内側を説明しなさい。 左右対称な構造において、前頭方向 frontal direction (≒横方向 transverse direction)の位置関係を表し、正中面 median plane(=対称面) に近い方を内側 medial 、遠い方を外側 lateral という。 不対性で左右非対称な構造(eg. 消化管、心臓、肝臓、膵臓、脾臓)では、左 left right を用いる)
6.近位・遠位を説明しなさい。四肢の構造の体幹に対する位置関係を表し、体幹に近い方を近位 proximal 、遠い方を遠位 distal という。(解剖学的正位では近位が上 superior で遠位が下 inferior となる)
7.外転・内転を説明しなさい。 四肢の前頭面 frontal plane 内での回転運動を表す。肩関節 shoulder joint または股関節 hip joint を中心として、手または足が正中面から離れる向きの運動を外転 abduction 、正中面に近づく向きの運動を内転 adduction という。指(趾)では、MP関節で開く向きの運動を外転、閉じる向きの運動を内転という。
8.回外・回内を説明しなさい。前腕における外旋を回外 supination 、内旋を回内 pronation という。足の回旋に対しても使われる。
9.解剖学的正位はなぜ必要なのか? 基本の体位を決めることにより、地球との位置関係および体内の構造間の位置関係が固定化される。これによって、位置の記述を標準化できる(→共通の言葉を持てる)。
10.矢状面とは?垂直面 vertical plane のうち、前後方向を向いた基準面

11.骨を形で分類すると?長骨、短骨、扁平骨、不規則形骨、含気骨
12.骨の主な機能は?受動的運動器、造血、カルシウム塩蓄積
13.骨組織の組成は?水分、コラゲン、ハイドロキシアパタイト(カルシウム塩)
14.骨基質となるCa塩を分泌する細胞は?骨芽細胞 osteoblast
15.骨が丈夫な理由は?コラゲン(対引張)とカルシウム塩(対圧縮)による複合材料だから
16.骨の発生の様式を2つ挙げなさい。膜内(性)骨化と軟骨内(性)骨化
17.骨の成長に関連する構造を2つ挙げなさい。骨端軟骨 epiphysial cartilage と骨膜 periosteum
18.オステオンとは何か?ハバース管を中心に配列する年輪状の骨層板の小円筒

19.頭の骨格の名称は?胸の骨格の名称は?背の骨格の名称は?頭蓋 cranium 、胸郭 thorax or thoracic skeleton、脊柱 vertebral column
20.骨盤という骨格に独自の骨はない。骨盤は、異なる2種の骨格の一部が重なって形成される。何か?下肢骨格 bones [skeleton] of lower limb と脊柱 vertebral column

21.関節とは何か?滑膜(液)性の可動連結 synovial mobile joint
22.関節の基本構造を列挙しなさい。関節頭、関節窩、関節軟骨 articular cartilage、関節腔 articular cavity、関節包 articular capsule、滑膜 synovial membrane7.7 (p.85) )
23.関節の特殊構造を挙げなさい。関節内靱帯(十字靭帯、骨頭靭帯など)、関節外靱帯(側副靭帯など)、関節半月、関節円板、種子骨、関節唇、滑液包、関節筋
24.関節を形による分類をすると?球関節、蝶番関節、楕円関節、鞍関節、車軸関節、平面関節、(半関節)
25.関節以外の骨の連結を挙げなさい。縫合、靱帯結合、軟骨結合、線維性軟骨結合、骨結合

26.3種の筋組織とは?骨格筋組織、平滑筋組織、心筋組織
27.骨格筋の機能は?能動的運動器、体温保持、筋肉ポンプ
28.骨格筋線維の形態の特徴は?多核細胞、横紋
29.筋節を構成する蛋白は?アクチン actin、ミオシン myosin
30.運動単位とは?1個のα運動ニューロンとその支配下の筋線維の集団、神経筋単位
31.筋膜とは何か?器官を包む結合組織性の線維層(骨格筋では筋群を包む、筋以外にも耳下腺筋膜、腎筋膜、前立腺筋膜、陰茎筋膜がある)
32.腱と靱帯の違いは?tendon は骨格筋の骨への付着部に対してのみ用いられる。靱帯 ligament は関節包内外の支持装置だが、腹膜のひだや間膜および索状の遺残に対しても用いられる。
33.骨格筋の起始・停止を説明しなさい。起始は筋頭(動きの少ない端=支持)の骨への付着部、停止は筋尾(動きの多い端=作用)の骨への付着部
34.筋の付属[補助]装置を列挙しなさい。筋膜、滑液包、滑車、腱鞘、種子骨
35.胸腔を構成する骨格と筋群は何か?thoracic skeleton, intercostal muscles, diaphragm
36.骨盤腔を構成する骨格と筋群は何か?小骨盤 lesser pelvis, 外寛骨筋(=内閉鎖筋・梨状筋)、perineal muscles