運動器系_総論(advanced)
- 問1. ヒトの体移動様式の特徴は?
- 直立二足歩行 erect bipedal locomotion
- 抗重力筋が発達して、二足で直立できる。抗重力筋=脊柱起立筋(体幹の伸展)・大殿筋(股関節の伸展)・大腿四頭筋(膝関節の伸展)
- 下腿三頭筋(距腿関節の底屈)が発達して、足で地面を蹴ることによって、歩行・走行に必要な推進力が得られる。
- 中殿筋(股関節の外転)が発達して、一足での体重支持が可能になり、交互に支持脚を切り替える移動が可能になる。
問2. ヒトの運動器の特徴は?
- 大脳化
- 咀嚼器(顔面)の退化
- 脊柱の弯曲
- 重い大きな頭部を効率的に支持
- 頭部への衝撃吸収
- 腰椎が強大化(腰痛)
- 幼児は頸椎の前弯によってくびがすわり、腰椎の前弯により直立ができるようになる
- 骨盤の性差
- 上肢の抗重力機能からの解放
- 関節の自由度が増大
- 指が長く
- 道具の製作 tool-making tool (→人類の特徴)
- 下肢サイズの拡大
- 抗重力筋の発達 - 関節の伸展に作用する(ただし、距腿関節は例外)
- 脊柱起立筋 - 椎間結合・椎間関節を伸展 (拮抗筋は腹直筋)
- 大殿筋 - 股関節の伸展 (拮抗筋は腸腰筋)
- 大腿四頭筋 - 膝関節の伸展 (拮抗筋は大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)
- 下腿三頭筋 - 距腿関節の底屈(=屈曲) (拮抗筋は前脛骨筋)
問3.体腔圧の調整によって可能になる機能は?
- 哺乳
- 呼吸
- 排泄
- 分娩
問4. 能動的運動器と受動的運動器
- 車で例えれば、エンジンは能動的運動器で、ボディーや車輪は受動的運動器