アレルギー外来では、季節性・通年性アレルギー性鼻炎に対する治療を中心におこなっています。とくに当外来では、アレルゲン免疫療法の導入・維持を積極的におこなっています。
2014年にスギ舌下免疫療法(シダトレン®)が保険収載され、現在スギ(シダキュア®)とダニ(ミティキュア®、アシテア®)に対する経口アレルゲン免疫療法が保険適応となっております。従来おこなわれていた皮下注射によるアレルゲン免疫療法と比較すると、アナフィラキシーショックなど有害事象の危険性が低く、また自宅で治療を継続する事ができるため、患者様への負担が少ない治療です。また維持療法の継続については、近隣のクリニックと連携をとりなるべく負担なく続けられるよう工夫しております。
現行の内服・点鼻治療を施行しても、症状の改善が乏しい患者様に対しては手術加療についても提案し、全身麻酔下での鼻腔手術をおこなっています。
基礎研究についても積極的におこない、とくに当院では以前から、スギ・ヒノキ花粉飛散量の定点観測を続けています。現在までに集計したデータを解析し、花粉飛散量の予測を中心におこなっています。
文 阿久津