呼吸器感染症、腫瘍性疾患、免疫アレルギー疾患、間質性肺疾患、閉塞性肺疾患、気道疾患など当科の守備範囲はとても広いことが特徴です。
全身疾患の一症状として呼吸器疾患を併発することも多く内科一般の幅広い知識も必要とされます。レントゲンの異常影一つをとっても、画像から考えられるあらゆる鑑別疾患を想定しながら、診断に至るための検査を計画し、適切な治療に導いていくという診断から治療までの実践的な臨床能を発揮することができます。呼吸器疾患は急患・急変にも少なからず遭遇するので、救急の知識も身につけることも可能で、急性期から慢性期疾患まで幅広い疾患を経験することができるやりがいのある分野です。
内科専門医(専攻医)研修
当院は2年間の初期研修が終了後、各々が入局を希望する科で専門医研修を3年間行います。指導医とともに入院患者の診療を中心に、できる限り多彩な症例を担当し、基本的な知識や手技の習得、ならびに画像読影のトレーニングや気管支鏡検査が単独で行えるように習熟します。
専門医研修後半は連携施設での研修や退院患者を中心に外来診療も担当します。指導医のサポートにより各学会や研究会の症例発表を行い、それを通じてプレゼンテーションのスキルを学びます。
詳しくは当院HP内総合内科専門医の「内科専門医研修カリキュラム」を参照して下さい。
専門医研修以降
内科専門医として入院・外来患者の診療を担当します。
またローテーション研修医の指導医も担当します。希望により提携病院へ出向し、呼吸器疾患だけでなく一般内科医として幅広い分野での経験と知識を学ぶことができます。専門的な技術や知識の習得をさらに行い、国内、国外の各学会への参加や発表を通じて最新医療に関する知識の習熟や集中的な研究を進め、学位取得を目指します。
専門医に直接指導を受けながら、基本手技である胸水穿刺、胸腔ドレナージ、CTガイド下生検、気管支鏡・超音波気管支鏡診断(EBUS)などを習得します。また、画像読影のトレーニングを積み、日常診療の診断・治療に活用されるもっとも身近な胸部レントゲン検査、CTなどの読影技術が習得できることは臨床医にとって大きなアドバンテージとなります。
呼吸機能検査、血液ガス検査の解析や吸入療法・酸素療法、人工呼吸器管理、化学療法などの実際を学ぶことができます。
呼吸器・アレルギー内科の1週間の流れは、月曜日に病棟回診を行います。
また、その週の気管支鏡予定症例の検討会と外科適応症例について呼吸器外科医と合同でカンファレンスを行います。
水曜日・金曜日に行われるグループカンファレンスでは若手医師も多く発言し、診断および治療に関して上級医の先生から多くのアドバイスを聞くことができます。
気管支鏡検査を週に3日間行っており、CT下ガイド下生検などの検査は随時行います。また2か月に1度、病理検討会があり、問題症例についての検討を行います。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
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午 前 |
病棟・外来業務 | |||||
午 後 |
症例検討会 病棟回診 |
気管支鏡 |
気管支鏡 |
気管支鏡 |
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カ ン フ ァ レ ン ス |
医局会 気管支鏡 外科合同 |
グループ |
グループ |
新・内科専門医は、各種専門医資格を取得する際の必須条件となるため、まずは卒後5年目での新・内科専門医の取得を目指します。当科に関連した専門医資格は以下が挙げられます。
- 日本内科学会総合内科専門医
- 日本呼吸器学会呼吸器専門医
- 日本アレルギー学会専門医
- 日本呼吸器内視鏡学会専門医
- 日本がん治療認定医機構認定医
- 日本リウマチ学会専門医
- 日本気管食道科学会専門医
- 日本禁煙学会禁煙専門医
- 呼吸ケア・リハビリテーション学会専門医
ほかにも希望に応じて取得可能な専門医があります。
海外研修を希望される医局員に対して、留学経験のある指導医がサポートします。
女性医局員の要望や家庭の事情等による生活形態の変化が生じた医局員の要望に柔軟に応じて、各々が働きやすい環境となるよう相談やサポートをしております。