リンパ管腫

診断

リンパ管腫はリンパ組織の先天的な形成異常です。頚部、胸腹壁、四肢、腋窩、腹腔内などにみられます。特に頚部のリンパ管腫は口腔内、舌および舌下、咽頭や喉頭周囲、縦隔などの正常組織内に連続していることがあり、気道を圧迫して呼吸障害の原因になることもあります。また、腹腔内のリンパ管腫は腹部腫瘤として発見されたり、腸閉塞の原因となって緊急開腹術を必要とすることもあります。リンパ管腫は感染をともなうことがあり、このような場合には急激なリンパ管腫の腫脹、発赤がみられ、全身の発熱の原因になります。

治療

治療はリンパ管腫が正常組織に広く入り込んでいる場合には、まず硬化療法を試みるのが一般的な治療法です。硬化療法はブレオマイシンやOK-432(ピシバニール)などの薬剤をリンパ管腫に注入し、炎症をおこさせることによりリンパ管腫の細胞(リンパ管内皮細胞)を破壊する治療です。現在、副作用の少ないOK-432を使うのが一般的で、特に大きなリンパ腔からなるのう胞状リンパ管腫に対しては効果的な治療法です。 図は、下顎部のリンパ管腫で、硬化療法(OK-432)の前(図上)と2カ月後の状態(図下)を示します。 硬化療法を繰り返しても効果がない場合には手術(切除)を組み合わせて治療を行います。