分類
こどもの血管腫と総称される病変には腫瘍性の血管腫と非腫瘍性の血管奇形があります。血管腫については、形成外科の血管性病変(血管腫)の項もお読みください。
血管腫
血管腫は女児に多く、皮膚の血管腫はイチゴを割って置いたような外観から苺状血管腫と呼ばれます。生まれたばかりは皮膚の赤い斑点ですが、生後3カ月頃までに明らかとなり、数ヶ月間は急速に大きくなります。しかし、その後、徐々に小さくなり、多くは就学前に消失します。血管腫は皮膚の他、唾液腺、眼窩(眼の周り)、喉頭(のど)、肝臓などにもできます。治療は自然に小さくなるのを待ちます。症状や合併症がある場合にはステロイド、インターフェロン‐α、β‐ブロッカー、レーザー治療、外科治療(塞栓術、動脈結紮術、切除など)、放射線治療などによる治療が行われます。
血管奇形
血管奇形には毛細血管奇形、静脈奇形、動静脈奇形、動静脈瘻などがあります。血管腫とは異なり、自然には小さくなりません。レーザー治療、硬化療法、切除、動脈塞栓術などが行われます。
その他の血管病変
正中母斑:眉間、まぶた、ひたい、くびなどの淡紅色の斑です。多くは幼児期に消えます。