先天性のう胞性腺腫様奇形(CCAM)

特徴

先天性のう胞性腺腫様奇形(CCAM)は先天性の肺の形成異常の一つです。多数ののう胞からなる肺の病変で、細気管支上皮の腺腫様増殖を特徴とします。のう胞の大きさにより3つのタイプに分類(ストーカー分類)されます。径2cm以上の大きいのう胞からなるものはI型、 1cm以下の多数の小さなのう胞からなるものはII型、さらに5mm以下の微細なのう胞からなるものはIII型とよびます。

診断

症状は、出生直後に正常肺を圧迫して呼吸困難を呈する場合と、乳幼児期に感染(肺炎)を繰り返す場合があります。出生前の胎児超音波検査で発見される例も増えています。 胎児期に肺の病変が周囲組織を圧迫し、羊水過多、胎児水腫、胎児死亡など、母体、胎児の異常の原因となることがあります。稀に、悪性腫瘍を合併することも報告されています。図は、繰り返す肺炎で発症、診断された左肺のCCAMのCT像です。

治療

治療は切除が原則です。