朝日新聞埼玉版に定期的な医療コラムを執筆

2013.08.20

2013年8月以降コラムを更新していませんでした。私の怠慢。
でも、言い訳になりますが実はいろいろ執筆しており、それは業績欄で参照してください。

コラムと言えば、朝日新聞埼玉版に定期的に医療コラムを執筆する機会を頂きました。
「診察室から@埼玉」という題名です。13編になりました。題名を振り返ってみると、小児心身症、発達障害、教育との連携、摂食障害、子育てに悩む親の支援などの問題を取り上げました。
小児科医として自分が日頃患者さんや家族に何をしてきたのだろうと自問自答の末書きました。自責の念も含めながらの執筆でした。
文字数に限りがあるので、まとめる作業は長文を書くよりも手間がかかります。新聞記者さんのまとめの技量、タイトル決めの考え方は勉強になりました。
さすが朝日新聞。今月をもってお役御免です。ほっとしました。

これで、一息つければ良いのですが、そういう訳にはいきません。医学部の仕事は「診療、研究、教育」と言いますがまさにその3つと格闘中です。
しかし、これは自分にとって辛い仕事ではありません。
先日、スタッフのみんなに騙されて還暦サプライズパーティーをしていただきました。
赤いちゃんちゃんこは絶対に着ないと口癖のように言っていたのですが、いざ目の前にちゃんちゃんこが持って来られたら、すっと腕を通してしましました。
祝福されるというのは、こんなに嬉しいものなのかと、驚きと感激で涙さえでる隙もなく、ただただスタッフ一同に感謝、笑顔でした。
うちの医師、看護師、心理士、言語療法士、音楽療法士、事務スタッフ、みんな最高の人たちです。
お忙しい中かけつけていただいた大恩人の埜中征哉先生、ありがとうございました(先生に騙されたのが、まだピントこない感じです)。

この3年間、発達・心身症の診療はさらに忙しくなっています。医療機関のみならず教育機関や保健所・保健センター、児童相談所からの紹介も増えています。
できるだけ多くの患者さんのニーズに応えようとしていますが、初診が3~4か月待ちになってしまうことも多く、かえってご迷惑をかけています。
多くの患者さんがいる現実をみると、かかりつけ医との地域連携体制を構築することが急務と考えています。
また、コメディカルスタッフ(看護師、心理士、言語療法士、音楽療法士、メディカルソーシャルワーカー:MSW、など)との協力が大切です。

当センター内の診療体制もだいぶ充実してきました。毎週水曜日のお昼に、医師、研修医、看護師、心理士、言語療法士、MSWが参加してランチカンファレンスを行っています。
入院患者さん(摂食障害と心身症タイプの不登校のお子さんがメイン)の検討、外来患者さんの検討、MSWから虐待事例報告や地域連携会議報告など、毎回情報共有とできるだけ早期対応ができる体制を整えました。
私のもっとも大切にしていることは、全員が自由に気兼ねなく意見を述べ合うことができる環境です。
これは、自分の仕事にプロ意識がないとできません。
ですから、私は聞き役になっていることが多いかもしれません。ランチを食べながらリラックスした雰囲気で行うカンファは実のある結果を出すことができると思っています。
毎週、スタッフが集まって意見交換することによって、いわゆる多職種による包括的医療体制ができたと考えています。

(作田 亮一)